メラニア・トランプとは何者? ドキュメンタリー映画『メラニア』から見えてきた人間性

メラニア・トランプとは何者?

 メラニア・トランプという名前を聞いて、多くの人はどんなイメージを持つだろうか。いうまでもなく、彼女はアメリカ合衆国第45代・47代大統領ドナルド・トランプの妻。モデル出身でたびたびファッションに注目が集まり……。と、あまり具体的なことは思い浮かばない人も多いのではないだろうか。筆者はそうだった。夫であるトランプ大統領の印象が強烈すぎて、ある意味ではその影に隠れている、一方で彼への批判が高まると彼女にも流れ弾が当たる、というような。

 映画『メラニア』はそんな彼女の素顔を追うドキュメンタリーだ。2025年1月20日に行われたトランプの2度目の大統領就任式までに、準備を進めるメラニアの姿をかなりの至近距離で記録している。ここでは、映画『メラニア』から垣間見える、彼女の人間性に迫ってみたい。

元モデルならではの美意識の高さ

 メラニアは前述の通り元モデルで、そのファッションセンスのよさは誰もが認めるところだ。ファッションにおいては「センスがいい」のと同時に「自分のスタイルがある」というのも重要な要素の1つだが、メラニアには明確に自身のアイコニックなスタイルがあり、その1つがピンヒールだろう。本作でも、彼女の足元がアップになるカットは多い。愛嬌があるというよりは、クールな印象のある彼女にぴったりなアイテムでもある。

 映画のなかで時間を割いてクローズアップされるのは、メラニアのファッションに対する強いこだわりだ。本作では就任式で彼女がまとったドレスとコートを仕立てるシーンが興味深い。就任舞踏会で披露した白地に黒いリボンが大胆にあしらわれた美しいドレスを手掛けたエルヴェ・ピエールは、彼女の要望がほかの顧客と比べていかに明確で、的を射たものか語っている。就任式で着用したネイビーのコートに対しても、細かい指示が。襟の大きさや高さ、インナーの見え具合、帽子にあしらわれたリボンの太さ。アシスタントたちは修正が間に合うのか焦りながらも、彼女の理想を叶えようと急ピッチで作業を進める。メラニアは別にわがままで周囲を困らせようとしているのではないのだ。ファーストレディにふさわしい装い、そして自分らしい装いを融合させるためには、これくらいの信念は必要だ。

 ファッションだけでなく、就任式および舞踏会への招待状のデザイン、晩餐会のテーブルウェアの選定もファーストレディの仕事だ。完全にオーダーメイドとなる一連の式の準備には膨大な時間と人手が必要なことだろう。その指揮を取るのがファーストレディで、それはかなりの重責だ。

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