メラニア・トランプとは何者? ドキュメンタリー映画『メラニア』から見えてきた人間性

メラニア・トランプとは何者?

慈善活動にも意欲的

 メラニアは夫が最初に大統領在任中の2018年に、慈善事業「Be Best」をスタートさせた。これは主に子どもの健全な育成を目的とした事業で、奨学金による孤児の進学支援などを行っている。フランスのマクロン大統領夫人とも連携し、協力を取り付けるシーンも印象的だ。世界で最も影響力のある人物の1人として、彼女は「子ども」という自分が特に気にかけている対象に手を差し伸べている。

アメリカンドリームを叶えた移民としての誇り

 トランプ政権と移民問題といえば、あまりよくない印象を持っている人が多いのではないだろうか。しかしメラニア自身はスロベニア(旧ユーゴスラビア)からの移民であり、彼女がファーストレディにまで登りつめたのは、まさにアメリカンドリームを叶えたといえる。メラニアの両親も彼女がモデルとして成功を収めたのちに渡米しており、家族は移民として生きてきた。映画では、彼女が故郷から持ってきた食器の数々が映し出されており、それにアメリカ合衆国の国章を入れようか、という会話も展開される。移民としてのルーツを大切にしながら、今はアメリカ国民として誇りを持って生きていることが感じられる。

 高い美意識と倫理観、そして移民としての誇りとアメリカ合衆国への忠誠心を持つメラニア・トランプは、そのクールな印象が時に誤解を招くこともあるようだが、映画では膨大な量の仕事をてきぱきとこなす「できる女」という印象だった。そして彼女の能力は夫も認めているようで、大統領就任演説の練習中に彼女の意見を取り入れる場面も映し出されている(トランプは「妻の意見だということはカットで」と言っている)。映画で切り取られた彼女の素顔を見た正直な印象は、「夫のせいで損してるなあ」ということだった。しかしその夫も彼女を信頼しているのが、本作を観るとわかる。ドキュメンタリー映画『メラニア』は、メラニア・トランプについてあまりよく知らない、あるいはあまりいい印象を持っていないという人にも、一見の価値のある作品だ。

■公開情報
『メラニア』
全国公開中
監督:ブレット・ラトナー
配給:Amazon MGM Studios
104分/原題:Melania/G区分
Regine Mahaux/Amazon MGM Studios
Muse Films/Amazon MGM Studios

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