日韓双方で活動する俳優・ジェイルが語る現在地 「最終目標は二宮和也と共演すること」

海外からも高い評価を受け、第30回釜山映画祭の「ミッドナイト・パッション」部門に正式出品された川村元気監督の映画『8番出口』。主演・二宮和也は同映画祭の人気プログラム「Actors' House(アクターズハウス)」に日本人俳優として初登壇し、自身の俳優論を語った。
そのQ&Aコーナーで観客4000人の中から幸運にも二宮に指名され、熱量ある質問を投げかけたのが、韓国人俳優のジェイルだ。二宮の演技に魅了され俳優の道を志ざし、現在は韓国と日本を行き来しながら活動の幅を広げている。元K-POP練習生で、多数の有名俳優を輩出する韓国の名門・中央(チュンアン)大学大学院で映画演出を専攻し、SMエンタテインメントで演技トレーナーとして生徒に教えていた華麗な経歴の持ち主でもある。
そんなジェイルに二宮への愛をたっぷり語ってもらうとともに、これまでの歩みと今後の展望について聞いた。
敬愛する二宮和也との初対面「ファンの温かい言葉が嬉しかった」

――ジェイルさんが二宮さんのファンになったきっかけを教えてください。
ジェイル:二宮さんを初めて知ったのは、中学生の時に観た映画『青の炎』です。繊細でありながら胸を締め付けるような演技が素晴らしくて、その後『ミナミくんの恋人』(テレビ朝日)、『ハンドク!!!』(TBS)、『優しい時間』(フジテレビ系)、『拝啓、父上様』(フジテレビ系)などの出演作を一気に観ました。柔らかい雰囲気と儚い表情、そして内側に宿る強さ。その両面性に強く惹かれ、「自分もこんな俳優になりたい」と初めて思わせてくれた存在でした。
――二宮さんを知る前も日本の作品を観る習慣があったのでしょうか?
ジェイル:もともと日本の映画はよく観ていました。なかでも、記憶に残っているのは『世界の中心で愛を叫ぶ』。思春期の初恋を繊細に描いた作品で、結末の悲しさをしばらく引きずりましたね(笑)。ドラマはあまり観る方ではありませんでしたが、二宮さんを知って興味を持つようになりました。今まで観た二宮さんの作品はすべてノートに、感想と一緒に記録してあります。

――二宮さんは国民的人気グループ・嵐のメンバーで、アイドルとしても活躍されていますが、そちらの活動も追っていましたか?
ジェイル:最初は俳優として好きになりましたが、調べていくうちに嵐のメンバーだと知りました。当時、韓国では『花より男子』(TBS系)の影響で松本潤さんが大人気だったので、魅力的な方がたくさん集まっているグループだな、と。そこから嵐のCDをたくさん買いましたが、特に「A・RA・SHI」「Love so sweet」「PIKA★★NCHI DOUBLE」「瞳の中のGalaxy」の4曲がお気に入りです。
――それほどまでに敬愛する二宮さんに、釜山映画祭の『8番出口』のQ&Aコーナーで指名されたときは、かなり緊張されたのでは?
ジェイル:はい。普段からよく映画のイベントに足を運んでいて、俳優さんや監督さんに質問するのにも慣れているほうだとは思いますが、二宮さんはやっぱり特別です。緊張と嬉しさとで思わず涙が出そうでしたが、二宮さんのことがどれほど好きで、尊敬しているかを一生懸命伝えようとしました。

――その後、ジェイルさんがX(旧Twitter)でポストした投稿には、二宮さんのファンの方からもたくさんコメントが届いたそうですね。
ジェイル:私にとって人生で最も特別な瞬間を記録するとともに、二宮さんご本人にも感謝を伝えたくて、ハッシュタグをつけてポストしました。ただ、質疑応答の時間がとても短く、他にもたくさんファンの方がいる中で私一人だけに質問の機会が与えられたので、もしかしたらネガティブな反応もあるかもしれないなと身構えていましたが、想像以上にたくさんの方から温かい言葉をいただいて、とても嬉しかったです。



















