板垣李光人&中村倫也、パラオ語クイズに珍回答連発 『ペリリュー』東京プレミアが大盛況

垣李光人&中村倫也、パラオ語クイズに珍回答

 12月5日に公開される映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』の東京プレミア上映会がユナイテッド・シネマ豊洲にて11月19日に実施され、主演の板垣李光人(田丸均役)、共演の中村倫也(吉敷佳助役)、原作者であり、本作の共同脚本も手がけた武田一義が登壇した。

 終戦80年の節目である2025年に公開される本作は、太平洋戦争中、すでに日本の戦局が悪化していた昭和19年9月15日からはじまった「ペリリュー島の戦い」と、終戦を知らず2年間潜伏し、最後まで生き残った34人の兵士たちを描いたアニメーション映画。『ヤングアニマル』(白泉社)で連載され、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田による同名漫画が原作となる。心優しい漫画家志望の主人公・田丸均役で板垣が主演を務め、田丸の頼れる相棒・吉敷佳助を中村が演じる。また、主題歌「奇跡のようなこと」は、女優だけでなく歌手としても活躍する上白石萌音が担当する。

 まず初めに東京プレミア上映会として本作がお披露目となることについて、「終戦80周年の節目の作品に携われることは光栄ですし、自分が今回この原作と出会ってその当時のことを知ったように、皆さんが映画を通じて歴史を知っていただけることで繋がりができていくことも嬉しいですね」(板垣)、「こんなにたくさんの方にお届けできることは嬉しいですね。(戦争という)題材もあって身が引き締まる部分もあったのですが、上白石さんの歌声に癒されましたね」(中村)と、それぞれが喜びの心境を語った。

 板垣が演じる田丸は、漫画家志望の心優しき青年であり、戦地では功績係として、自身の責務を全うするキャラクター。改めて板垣は、田丸について、「少しわかりづらい表現ですが、綺麗に向けたゆで卵のような人間だと思っていて。決して先陣を切るタイプではないんですが、その場になくてはならない存在で、彼がいるとほっこりした雰囲気が生まれる。いてくれると嬉しい存在ですよね」とその魅力を語り、隣の中村も「わかる!」と開口一番同意し、「田丸くんの1番良さは自分自身に足りない部分を認識していること。なので、その分人を見ているんだなと思いますし、功績係に任命されていろんな人のことを描けたんだなと思います」と語った。

 対する中村が演じる吉敷は、勇敢な姿勢と確かな戦闘能力が際立つ頼もしい人物だが、「しっかり者の長男ですよね。その上で、これは田丸にも言えることですが、気持ちがいいくらいに素直な人間であるということ。『ごめんなさい、ありがとう』が言える素敵な人だと思います」と、中村は愛情たっぷりにコメントし、板垣も「お互いが持っていない物を補完しあって、支え合っている関係性ですよね。その上で田丸目線で吉敷を見ていると、カッコいいですし、勇敢さや銃の扱いのうまさなど羨ましい部分を吉敷はたくさん持っているんだと思います」と吉敷への印象を明かしていた。

 続いての質問は、この物語の生みの親である武田へ。田丸・吉敷の声優に板垣と中村が決定した時の印象を聞かれ、「まずは板垣さんですが田丸の候補だと聞いていたものの、声だけがぱっと出てこなかったのでYouTubeで動画を拝見したら、なんとも田丸らしさに溢れているなと思って。そこから即決ですぐにプロデューサーさんに猛プッシュしましたね」と回顧。続けて、中村の吉敷について、「元の地声にカッコよさがあれば、吉敷らしくなるイメージはあったのの、中村さんの吉敷は僕の想像を超えてきました。カッコよさはもちろんのことなのですが、そこだけを全面に出すだけでなく、彼のバックボーンや田舎の純朴の青年という素顔をしっかり表現していただけててよかったです」とこちらも絶賛。加えて、板垣が息を吹きこんだ田丸についても、「元々僕は田丸をふんわりした雰囲気の人物として描いているんですが、板垣さんの声ってまさに癒しを感じられるんです。シリアスなシーンでも観ている人が辛くなりすぎないものですし、本当に板垣さんが田丸をやってくれてよかったと思っています。あと大声を出した時の割れるような声質が印象的で。これがまた兵士としての心情をリアルに表現していたなと感じます」と振り返り、原作者からのメッセージに板垣と中村ともに表情を綻ばせていた。

 本作にて初共演となった板垣と中村。過酷な戦場を支え合いながら懸命に生きる相棒同士の役どころとなったが、それぞれの印象について聞かれ、まず板垣は「初めましてとは思えないくらいのいい意味でのフランクな方で。田丸と吉敷としての絆を構築していくことが大切だったので、本当にありがたかったですし、中村さんが吉敷としていてくださって嬉しかったです」と先輩俳優・中村へのリスペクトの想いをストレートに伝えると、対する中村は板垣に対し、「かわいらしいイメージは元々あったんですが、取材とかを経て、いい意味で一癖ある感じがまた良いんですよね。自分の中でいろいろ心配したり、考えていたりしそうだなというイメージが面白いなと思います」と、こちらも中村なりの賛辞の言葉を送った。

 そんな2人のアフレコの様子を見守った武田は、「何かしら事前にお2人へリクエストしたことなどは一切無くて。僕が投げかける会話で、違う認識などを生み出してしまうのも良くないと思いましたし、そもそも力のある方々なので、そこは信頼して任せていましたね」と改めて、自身の作品に命を吹き込んでくれた2人への信頼を語った。

 イベントは企画パートへ移り、その内容は、板垣と中村の友情が試される「パラオ語クイズチャレンジ」。1問目はパラオ語で「美味しい」を表す言葉として、「●●ダイジョーブ」で空欄に何が入るのか。イベント前に誤って板垣本人が、答えが書かれた資料を見てしまいそうになったという申告に笑いが起こり、2人が思い思いに考えを張り巡らせる中、「アジダイジョーブ」と回答し、見事正解。

 続いては、2問目:「混乱している様子」という意味として、「アタマ●●」で空欄に何が入るのか。難易度の高いクイズにまず「回っているもの」というヒントが出されるも、「アタマダイジョーブ」、「アタマナルト」、ポケットモンスターの人気キャラクター・ニョロゾに準えた「アタマニョロゾ」、さらには混乱で頭がいっぱい」という語句になぞらえて「アタマアタマアタマ!」など、珍回答が連発し、会場も爆笑。その後武田からの次のヒントとして、「夏の日本の風物詩です」といった内容から、2人が「アタマカトリセンコウ」と回答しこちらも見事正解し、難問の突破に会場からはどよめきが起こっていた。そしてクイズへの挑戦を振り返り、「当時の時代背景や遊び心が感じられて面白いですね」(板垣)、「やっぱりニョロゾがかわいいですという冗談はさておき、実際に現地に行って体感してみたいですね」(中村)と、それぞれが語っていた。

 その後、フォトセッションを経て、武田、中村、板垣の3人から、最後の挨拶が実施された。「原作漫画を描いたのは戦後70周年の10年前で、その時は少しでも多くの人が漫画を読んでいただければいいなと思っていたのですが、こうして映画化され、板垣さんや中村さんに声優していただき、たくさんの皆さんにお届けできることが本当に嬉しく思います。ぜひ楽しんでいってください」(武田)、「これからご覧になられるということで、漫画とアニメの対比として、色味や音などより一層見どころが増えていると思います。物語序盤の島の光景がどう変わっていくのか、その後のストーリーがどう移り変わり、作中の人間たちは何を感じるのか、そして見終わった後の皆様の心に何が残るのか。見応えがある作品だと思いますので、ぜひ楽しんでいってください!」(中村)、「少し怖い、もしくは目を背けたくなるような方もいらっしゃるかもしれませんが、僕はその感情を大切にしていただきたいです。なぜかというと、この作品で描かれる悍ましい戦争という歴史をしっかり恐れているからです。皆様の中でも、ぜひその想い大切にしていただきたいですし、僕自身がこの作品に出会って知った歴史をぜひ感じ取り知っていただきたいですし、少しでも心が動いてつながりができていけば嬉しい限りです」(板垣)と、それぞれが歴史と作品に抱く想いを熱く語りかけた。

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■公開情報
『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』
12月5日(金)全国公開
キャスト:板垣李光人、中村倫也、天野宏郷、藤井雄太、茂木たかまさ、三上瑛士
原作:武田一義『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』(白泉社・ヤングアニマルコミックス)監督:久慈悟郎
脚本:西村ジュンジ・武田一義
キャラクターデザイン・総作画監督:中森良治
プロップデザイン:岩畑剛一、鈴木典孝
メカニックデザイン:神菊薫
美術設定:中島美佳、猿谷勝己(スタジオMAO)
コンセプトボード:益城貴昌、竹田悠介(Bamboo)
美術監督:岩谷邦子、加藤浩、坂上裕文(ととにゃん)
色彩設計:渡辺亜紀、長谷川一美(スタジオ・トイズ)
撮影監督:五十嵐慎一(スタジオトゥインクル)
3DCG監督:中野哲也(GEMBA)、髙橋慎一郎(STUDIOカチューシャ)
編集:小島俊彦(岡安プロモーション)
考証:鈴木貴昭
音響監督:横田知加子
音響制作:HALF H•P STUDIO
音楽:川井憲次
制作:シンエイ動画 × 冨嶽
配給:東映
©武田一義・白泉社/2025「ペリリュー ー楽園のゲルニカー」製作委員会
公式サイト:https://peleliu-movie.jp/
公式X(旧Twitter):@peleliu_movie
公式Instagram:peleliu_movie
公式TikTok:@peleliu_movie

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