『ハイスクール!奇面組』再アニメ化の高いハードル “往年の名作”リブートの波を紐解く

なお同作に限らず、アニメ業界では往年の名作マンガを再アニメ化する動きが起きている。同じ『週刊少年ジャンプ』の作品でいえば、『キャッツ♥アイ』の新作アニメが9月よりディズニープラス「スター」で配信開始。また7月には、『地獄先生ぬ~べ~』の新作アニメが放送された。
そのほかにも『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』『SAND LAND』『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』『ライジングインパクト』『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』などがここ数年アニメ化されており、2026年には『北斗の拳』の新作アニメ『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』が放送される予定だ。
さらに『週刊少年サンデー』でも、『YAIBA』や『らんま1/2』などの再アニメ化の動きがあり、少年マンガ全体でリバイバルブームが起きているとも言える。
いずれも80年代から90年代にかけて連載されたマンガなので、当時の読者は30代以上の年齢になっているはず。20代よりも購買力が高く、子どもがいる人も多い世代なので、マーケティングの対象として注目されているのではないだろうか。
ただしフジテレビの「ノイタミナ」枠は、元々若年層だけでなく幅広い年齢層をターゲットとしてきたことで知られる。『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』や『うる星やつら』の新作アニメが放送されたのがこの枠だったことを考えると、今回の作品チョイスも不思議なことではなさそうだ。
とはいえ『ハイスクール!奇面組』は、内容的にギャグの濃度が高いことが特徴。世代や国の壁を越えて面白さが伝わりやすいバトルマンガやスポーツマンガと比べると、ハードルの高い挑戦だと思われる。そこで成功を左右するのは、やはり声優陣のギャグ演技ではないだろうか。
『週刊少年ジャンプ』を代表するギャグマンガとして、多くの人に愛されている『ハイスクール!奇面組』。海外のアニメファンや若い世代がどのように作品を受け取るのか、期待しつつ見守りたい。
■放送情報
TVアニメ『ハイスクール!奇面組』
フジテレビ系"ノイタミナ"にて、2026年1月スタート 毎週金曜23:30〜放送
キャスト:関智一(一堂零役)、武内駿輔(冷越豪役)、松岡禎丞(出瀬潔役)、小林千晃(大間仁役)、戸谷菊之介(物星大役)、白石晴香(河川唯役)、長谷川育美(宇留千絵役)
原作:新沢基栄(集英社『週刊少年ジャンプ』刊)
監督:関和亮
アニメーションディレクター:西川鷹司
シリーズ構成:村越繁
キャラクターデザイン:阿部由佳
劇中歌プロデュース:Night Tempo
企画・プロデュース:スロウカーブ
アニメーション制作:アニメーションスタジオ・セブン
©新沢基栄/集英社・奇面組
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