古屋亜南×佐倉綾音×鬼頭明里、“声優人生の原点”は? 「考えるより体験の方が強く残る」

セイレーン×キョウヤ、μ×キョウヤの不思議な関係性

ーーキョウヤが「SI-VIS」に加入してからの物語において、セイレーンとμのキョウヤに対する接し方はどんなことを意識して演じていますか?
佐倉:セイレーンは本当に何を考えているのかわからない子で、感覚で世界を捉えているようなタイプなんだなと感じています。演じている私自身も理解しきれなくて、今でも「わからない」なんです。なのでひとつつひとつセリフのニュアンスを確認しながら収録しています。彼女の中では1〜5の思考があっても、表に出すのは2と5だけ、みたいなイメージ。「1と3と4を説明してくれないと分からないよ」という思考回路とアウトプットで生きているので、演じる側も毎回試行錯誤しています。

古屋:セイレーンは僕も本当にわからないです(笑)。でも彼女なりにキョウヤに何か魅力を感じて背中を押してくれているのは、きっと理念があるからなんだろうと捉えていました。ただ、回を重ねるごとにますます掴めなくなるところもあって。僕自身、セイレーンというキャラクターを完全に理解できていないからこそ、最初の頃の“謎の距離感”が逆にいい形で表れているのかなと感じています。
鬼頭:μは割とずっと素直に感情をぶつける子だなと感じました。ただ、最初は後輩ができてもあまり興味がないタイプだったのが、少しずつ仲良くなってきて、いじったりするようになって。いじり方も「こんなに言っちゃっていいのかな?」と思いながら演じているんですが、それもμなりの愛情表現なのかなと捉えています。

古屋:μは最初、キョウヤにほとんど興味がなくて、結構冷たい印象でした。「SI-VIS」はもともと関係値ができているグループなので、外から入ってきたキャラクターに対してそうなるのも自然だと思います。でも話数を重ねるうちに普通に会話をしたり、作戦を共有したり、後輩としてちょっといびられたり(笑)。そういう中で少しずつ関係が変わっていくのを、アフレコを続けながら強く感じました。その変化が自分自身ともリンクしていて、キョウヤを演じる上でもすごくやりやすかったですね。
ーー古屋さんは作中でのキョウヤと同じように、佐倉さんと鬼頭さんに対して後輩にあたります。共演してみて「すごいな」と思ったエピソードがあれば教えてください。
古屋:鬼頭さん演じるμは快活さと腹黒さを兼ね備えたキャラクターで、第1話からアドリブを混ぜていて「自由にやっていいんだ」と純粋に感銘を受けました。佐倉さんはセイレーン役とご本人がすごくリンクしていて、オーラに圧倒されて手が震えたこともありました(笑)。

佐倉:おそらく人見知りしているだけで、オーラは出ていないです(笑)。でも、コロナ禍が明けてぎゅうぎゅうのアフレコ現場に戻ってきて、「SI-VIS」は特に人が多いので、緊張てしまっていたのはあるかもしれません。
鬼頭:喋りづらいときは目の前にいるのにLINEくれるよね。これもこれでセイレーンっぽくていいなと(笑)。
古屋:そんなやり取りがされてたんですね(笑)。
ーーアフレコは皆さん一緒だったんですか?
古屋:基本的には一緒に収録していました。最初は人見知りで自分の殻にこもってしまうこともあったんですが、あるシーンで上手くいかず悩んでいたときに、(島﨑)信長さんが親身にアドバイスしてくださって演じられるようになったんです。そこから熱心に「次はこうやってみよう」と導いてくださって、本当に先生のような存在でした。(斉藤)壮馬さんも別の視点から優しく教えてくださって、予定があるのにギリギリまで残ってお芝居を見てくださりました。本当にありがたかったです。
“忘れたくない瞬間”が導く声優としての原点

ーーXENOSの侵攻を防げないと、人々の記憶から存在が消滅してしまうという設定が衝撃でした。みなさんには絶対に忘れたくない思い出はありますか?
古屋:小さい頃から大好きで、声優を志すきっかけにもなった作品で役をいただけたことです。初めて名前のあるキャラクターを演じられることになったんですが、その直前に怪我をして脳震盪で気絶してしまい、最悪のコンディションでした。それでも事務所で「好きだった作品に出られるよ」と伝えられたときのことは、夢か現実か分からないような感覚で、忘れられない思い出です。
鬼頭:事務所のオーディションを初めて受けたときです。演技の勉強もしたことがない中で「挑むぞ」という気持ちで臨んで、すごく緊張しました。その時の一歩踏み出した自分には今でも感謝していて、あの緊張感は忘れたくないですね。

佐倉:絶対に忘れたくない思い出がたくさんありすぎて、一つに絞るのは難しいのですが、考えるよりも実際の体験の方がずっと強く残ると思っています。声優としては、良いことも悪いこともすべてが芝居の糧になるので、できる限り覚えておきたい。年を重ねるほど記憶の容量は限られていきますが、「絶対に忘れない」と執着するよりも、常に自分の心を動かし続けて「忘れたくない」と思える体験にしていくことのほうが大事だと感じています。
古屋:深い……。
本作は、ANIPLEX × Sony MusicによるオリジナルTVアニメーション。
■放送情報
『SI-VIS: The Sound of Heroes』
フジテレビほかにて、毎週日曜9:30〜連続2クール放送
各配信プラットフォームにて配信中
キャスト:古屋亜南(キョウヤ)、石見舞菜香(凪)、佐倉綾音〈セイレーン〉)、鬼頭明里(μ〈ミュー〉)、島﨑信長(ソウジ)、斉藤壮馬(JUNE〈ジューン〉)、浪川大輔(YOSUKE役)、 河瀬茉希(神里泪)、高垣彩陽(三枝聖那)
アーティスト:キョウヤ(starring 馬越琢己 from SI-VIS)、セイレーン(starring IZUMI from SI-VIS)、μ(starring 月乃 from SI-VIS)、ソウジ(starring 鮫々 from SI-VIS)、JUNE(starring ふるーり from SI-VIS)、YOSUKE(starring Taisho from SI-VIS)
監督:吉田大輔
シリーズ構成・脚本:丸戸史明
キャラクター原案:左
キャラクターデザイン:大槻菜穂、藤井奈美
サブキャラクターデザイン:高橋美香、山中正博
モンスターデザイン:尾之上知久
総作画監督:大東百合恵
アクション作画監督:平山貴章
美術監督:牧野孝雄
色彩設計:堀川佳典
撮影監督:三上颯太
CG ディレクター:高橋将人
編集:神宮司由美
音響監督:名倉靖
音楽:睦月周平
アニメーション制作:スタジオヴォルン
第1クールオープニング・テーマ:「So Far Away」SI-VIS
第1クールエンディング・テーマ:「FRIENDS & SMILE」SI-VIS
©2025 ハルモニアエンタテインメント
公式サイト:https://si-vis.live/
公式X(旧Twitter):https://x.com/sivis_official
公式 TikTok:https://www.tiktok.com/@sivis_official
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<応募締切>
11月2日(日)
























