数字で読み解く『鬼滅の刃 無限城編』の凄さ 強固なファンダムを支える圧倒的ブランド力

次に、キーワードの検索回数の推移が分かる「Googleトレンド」を使ってチェックしてみよう。下記は、過去5年間で『鬼滅の刃』というワードがどれだけ検索されたかを表したグラフだ。最も検索された時点を100として、人気度を数値で比較表示してくれる。

『無限列車編』が公開された2020年10月16日近辺の10月25日〜10月31日がMAXとなる100で、『無限城編』公開直後の2025年の7月20日〜26日は57。キーワード検索回数でいうと、はるかに『無限列車編』の方が高い。

ちなみに同条件で『名探偵コナン』を調べてみると、劇場版が公開されたタイミングで、70〜100の数値を記録。ほぼ1年おきにピークが来ていることがよく分かる。『コナン』と比較しても、『無限城編』公開時の検索数が低いことは明らかだ。
では、YouTubeの予告編の再生回数はどうだろうか。2025年7月29日の時点で、『無限列車編』の本予告(※3)が1757万回に対して、『無限城編』(※4)は1214万回。公開されてからの期間が異なるとはいえ、およそ500万回ほどの差がある。
興行収入とは裏腹に、『無限列車編』の方が高い数字を記録しているのだ。
これまた直近の『名探偵コナン』でも調べてみると、『名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)』特報(※5)が266万、劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』予告①(※6)が254万 、予告②が390万、劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』予告①(※7)が326万、予告②(※8)が524万 と、250万から500万のあいだで推移している。

少なくとも『無限城編』は、『無限列車編』と比べると検索・SNSにおける数字は芳しいものではない。これは逆に、『鬼滅の刃』が単なる社会現象ではなく、強固なファンベースを軸にした圧倒的ブランドであること証明している、ともいえる。おそらく今後制作される第二章、第三章も、日本中を巻き込んだ国民的行事となることだろう。
伝説はまだまだ終わらない。
参照
※1. https://kimetsu.com/about/
※2. https://www.oricon.co.jp/news/2397596/full/
※3. https://www.youtube.com/watch?v=qHUpPzDVv7g
※4. https://www.youtube.com/watch?v=ZfIXXgqxVn8
※5. https://www.youtube.com/watch?v=p6h57WqRRl8
※6. https://www.youtube.com/watch?v=_k8-c9Qvrwk
※7. https://www.youtube.com/watch?v=0jIpAPLbpt0
※8. https://www.youtube.com/watch?v=YKx9O6qsG-E
■公開情報
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
全国公開中
キャスト:花江夏樹(竈門炭治郎役)、鬼頭明里(竈門禰󠄀豆子役)、下野紘(我妻善逸役)、松岡禎丞(嘴平伊之助役)、上田麗奈(栗花落カナヲ役)、岡本信彦(不死川玄弥役)、櫻井孝宏(冨岡義勇役)、小西克幸(宇髄天元役)、河西健吾(時透無一郎役)、早見沙織(胡蝶しのぶ役)、花澤香菜(甘露寺蜜璃役)、鈴村健一(伊黒小芭内役)、関智一(不死川実弥役)、杉田智和(悲鳴嶼行冥役)、石田彰(猗窩座役)
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:外崎春雄
キャラクターデザイン・総作画監督:松島晃
脚本制作:ufotable
サブキャラクターデザイン:佐藤美幸、梶山庸子、菊池美花
プロップデザイン:小山将治
美術監督:矢中勝、樺澤侑里
美術監修:衛藤功二
撮影監督:寺尾優一
3D監督:西脇一樹
色彩設計:大前祐子
編集:神野学
音楽:梶浦由記、椎名豪
主題歌:Aimer「太陽が昇らない世界」(SACRA MUSIC / Sony Music Labels Inc.)・LiSA「残酷な夜に輝け」 (SACRA MUSIC / Sony Music Labels Inc.)
総監督:近藤光
アニメーション制作:ufotable
配給:東宝・アニプレックス
©︎吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
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公式サイト:https://kimetsu.com/anime/mugenjyohen_movie/
公式X(旧Twitter):@kimetsu_off





















