-30℃の北極圏で撮影も 『スーパーマン』ジェームズ・ガンが明かす“リアル”へのこだわり

『スーパーマン』ジェームズ・ガンが撮影語る

 7月11日に日米同時公開されるDC映画『スーパーマン』の撮影の裏側を監督・脚本のジェームズ・ガンが明かした。

 本作は、これまで幾度となく映像化されてきたスーパーマンの完全新作映画。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズや『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』などを手がけてきたガン監督による、DCユニバースの新たな幕開けとなる作品だ。

 数々のアメコミ大作を手がけ、成功に導いてきたガンは、ド派手なアクションシーンも可能な限りCGを使わずに仕上げる“リアル”にこだわった撮影手法も好む監督としても知られている。そんなガンは、新生DCユニバースの幕開けとなる本作について、「スーパーマンを含む、全てのキャラクターの個性やリアリティはしっかりと地に足をつけたものにしたかったし、できるだけ実際に“現場”で撮影することにこだわった」と本作でも“リアル”へのこだわりは変わっていないことを告白した。

 特にそのこだわりが色濃く出ているのが撮影地。スーパーマンが傷ついた体を癒す秘密基地“孤独の要塞”のシーンでは、ガン監督の「観客に本物の雪と寒さを体感させたい」という考えのもと、北極圏の秘境ノルウェー・スヴァールバル諸島にて撮影が行われた。最低気温が-30℃以下にもなるこの地では、ホッキョクグマ対策のために警備員を常駐させるなど極限状態で撮影が敢行された。

 また、ガン監督のセットへのこだわりも並大抵ではない。「氷でできた荘厳な大聖堂のような空間」を目指した“孤独の要塞”のセットは100人以上の職人が製作に携わり、150日もかけて作りあげられた。スーパーマンが超巨大生物KAIJUや宿敵レックス・ルーサーらと死闘を繰り広げるシーンでは、瓦礫のセットを完成させるためだけに6台のトラックを現地に運び入れ、180日以上も要するなど、ハリウッド大作ならではの圧倒的なスケールで撮影が行われた。

 そしてガン監督の撮影では、超大作らしい壮大なスケールだけではなく、簡単には気付けない細部にも妥協がない。スーパーマンが新聞記者クラーク・ケントとして一般社会で生活する都市メトロポリスの撮影は、キャラクターへのリスペクトを込めてスーパーマンの生みの親であるジェリー・シーゲルの故郷であるオハイオ州クリーブランドで実施。「モダンでありながら時代を超越した都市」として設計されたメトロポリスは、観客に現代的な印象を与えないため、登場するキャラクターにデニム生地のジーンズを履かせないなど、細部へのこだわりを徹底。さらにセットだけではなく登場キャラクターのリアリティにも、こだわりが詰まっており、スーパーマンを献身的にサポートするキャラクター・スーパーマンロボの登場シーンでは、ガンが役者のリアルな芝居を引き出すために、CG処理ではなく実際に動くスーパーマンロボを製作して役者と共に撮影が行われた。ガンは「空飛ぶ犬であれ、スーパーマンロボであれ、巨大なKAIJUであれ、マジックのような大げさな要素と、非常に現実的で地に足のついた要素を共存させることができたのは、僕にとって最大の楽しみのひとつでした」とそのクオリティに自信を覗かせている。

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■公開情報
『スーパーマン』
7月11日(金)日米同時公開
出演:デヴィッド・コレンスウェット、レイチェル・ブロズナハン、ニコラス・ホルト、エディ・ガテギ、ネイサン・フィリオン、イザベラ・メルセド、スカイラー・ギソンド、ウェンデル・ピアース、ベック・ベネット
監督:ジェームズ・ガン
配給:ワーナー・ブラザース映画
© & TM DC © 2025 WBEI
IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation.
公式サイト:superman-movie.jp

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