堤真一主演NHKSPドラマ『大阪激流伝』8月放送 大阪の知られざる戦後史を描く

堤真一主演SPドラマ『大阪激流伝』8月放送

 堤真一が主演を務めるスペシャルドラマ『大阪激流伝』が、NHK総合で8月に放送されることが決定した。

 本作は、『新日本風土記』や『大江戸炎上』などで、ギャラクシー賞やATP賞を受賞してきた佐野達也が作・演出を務める実録ドラマ。

 東洋随一の軍事工場「陸軍大阪砲兵工廠」。工廠跡地の戦後史や町工場への綿密な取材を基に、戦中に砲兵工廠で働いていたある町工場一家の戦後の軌跡をドラマ化した。在日コリアンをはじめ、多様なルーツや異なった価値観が共存し、時にぶつかりあうことから生まれていった街の熱気と、大阪の知られざる横顔を描き出していく。

 主演の堤は、拾い集めた鉄くずから、砲兵工廠で金属加工のワザを磨いてきた田口留蔵を演じる。

佐野達也(作・演出)コメント

堤真一さんを主人公にお迎えしての、大阪の物語。役者全員が関西出身。エセ大阪弁に厳しい大阪人を、きっと唸らせるはずの大阪の物語。
大阪に何度も足を運び、戦後の大阪について学び……。大阪の町工場の玄関を叩いて油まみれになりながら機械に触れ……。ようやく、決定稿に至りました。
今回のドラマでは、「大阪城」が語り部をつとめます。ちょっと風変わりな手法ですが、その「大阪城」の声に、どんな“気風”を込めるか─。悩んでいたとき、取材中に出会った東大阪の町工場のおっちゃんの言葉が、ズドンと腹に落ちました。「大阪城」が語ると、こんな感じ─。
「江戸時代の大阪の人口は40万人ほど。そのうち武士の数は、わずか2千人足らずやったらしい。 これは、ごっつい城のある町としては、例外中の例外に少ない。大阪の街を創ったんは民衆や──なんて言うたら、なんやカッコよぉ聞こえるけど、とにかく大阪人は伝統的に“権力”ちゅうもんに対して、ナメてるところがありますねん」。
──ようわかるわぁ〜、と感心したけど、あとで調べたら、これ、司馬遼太郎の言葉をまねたもの。それをおっちゃんは、さも自分の血肉から生まれた言葉のようにドヤ顔。まあまあ、細かいこと気にすんな。こういうしたたかさも含めて「大阪やなぁ」と、思いました。

■放送情報
NHKスペシャルドラマ『大阪激流伝』
NHK総合にて、8月下旬放送
出演:堤真一
作・演出:佐野達也(丶丶)
制作統括:太田宏一(NHKエンタープライズ)、樋口俊一(NHK)
プロデューサー:伊藤純

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