『ちはやふる』新作が日テレ7月期連ドラで放送 広瀬すず主演の映画から10年後の世界描く

連ドラ『ちはやふる-めぐり-』7月期で放送

 広瀬すず主演映画『ちはやふる』から10年後の世界を描く『ちはやふる-めぐり-』が、7月期の日本テレビ系連続ドラマとして放送されることが決定した。

 2007年から2022年まで講談社『BE・LOVE』で連載され、シリーズ累計発行部数は2900万部を突破する末次由紀による漫画『ちはやふる』。主人公・綾瀬千早と仲間たちが競技かるたを通じての友情や成長を描く作品で、第2回マンガ大賞2009、第35回講談社漫画賞少女部門など多数の賞を受賞した。

 2016年には『ちはやふる-上の句-』と『ちはやふる-下の句-』、2018年に『ちはやふる-結び-』として実写映画化され、広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、賀来賢人、松岡茉優、清原果耶らが出演した。シリーズ累計興行収入は45億円を突破している。

 連続ドラマ版ではキャストを一新し、令和の高校生たちが競技かるたに挑む新たな物語を展開する。製作には映画シリーズのメインスタッフも参加。原作の末次は「映画の世界線を基にしつつ、原作にはないオリジナルストーリーで展開するドラマ化。私も原作者として脚本のプロット段階から関わらせていただきましたが、映像で立ち上がった時どれほど輝くのかと、ずっとワクワクしています」と心境をコメントしている。

 プロデューサーの榊原真由子は末次を交えたディスカッションを何度も重ねていることを明かし、「先生が『ちはやふる』のキャラクターひとりひとりを愛し、その人生に意味を与えたように、『ちはやふる-めぐり-』のキャラクターの人生を大切に紡いでいくつもりです」と新たな挑戦への意気込みを語った。

 なお、映画シリーズで監督を務めた小泉徳宏はショーランナーとして本作に参加。小泉は「『ちはやふる-結び-』でも描いた次世代へと継承していく精神にのっとり、今回のドラマ作りにおいて、主だった役割は次世代へと託します。かといって、そういった美辞麗句を隠れ蓑にしてすべてを丸投げするのではなく、私は複数の脚本家と共同で執筆していく『ライターズルーム』というシステムの中で、それらの脚本を統括する『ショーランナー』という新たな立場で参画いたします」とコメントを寄せている。

コメント

末次由紀(原作者)

『ちはやふる』が新しい挑戦に踏み出します! 映画の世界線を基にしつつ、原作にはないオリジナルストーリーで展開するドラマ化。
私も原作者として脚本のプロット段階から関わらせていただきましたが、映像で立ち上がったときどれほど輝くのかと、ずっとワクワクしています。10年後の新キャラ達が息吹を得て動き出す様子には、毎回「この『ちはやふる』も良い!」と感激しています。
そして、競技かるたの練習に励む俳優さんたちの成長ぶりには驚きの連続です。練習を重ねるごとに上達していく姿は、まさに凝縮されたドラマ。その真剣な姿勢と俳優さん達の個性に、物語がさらに深みを増していくのを実感しています。
この作品がテレビを通じて、お子さん達やご家族に頑張ることの楽しさをお届けできることを心から願っています。一緒にこの新しい『ちはやふる』の世界を楽しんでいただけたら幸いです。

小泉徳宏(ショーランナー/映画『ちはやふる』監督・脚本)

劇場用長編映画『ちはやふる』3部作を発表してからおよそ10年が経ちました。
今でもなお、作品の感想や自身への影響などを聞かせて頂ける機会が多く、作った当時の自分が心から願ったその通りに、長く長く愛して頂ける映画になっていると感じ、作り手冥利につきる思いです。
一方でこの10年という月日は、百人一首に比べれば僅かな時間でしょうが、私たちのような有限の存在にとっては決して短くなく、変わらないものの中にも変わるものが多くあったのは、皆さんご存知の通りです。これまでの10年間、映画『ちはやふる』は特に若い世代を中心に彼ら彼女らを励まし、どこかでその人生に希望を持って頂くのに一定の役割を果たせたかも知れません。
でも、これから先の10年はどうだろう。
自分の中で映画『ちはやふる』は完結している、その考えに変わりはありません。でも、1000年前の歌にも今様があったように、そこに描かれる感情についてはアップデートが必要かも知れない。そう思った時、次の10年に向けた新たな物語の必要性を感じました。
『ちはやふる-結び-』でも描いた次世代へと継承していく精神にのっとり、今回のドラマ作りにおいて、主だった役割は次世代へと託します。かといって、そういった美辞麗句を隠れ蓑にしてすべてを丸投げするのではなく、私は複数の脚本家と共同で執筆していく「ライターズルーム」というシステムの中で、それらの脚本を統括する「ショーランナー」という新たな立場で参画いたします。
原作から映画になり、さらにその映画から派生するオリジナルドラマというこれまでにない挑戦を快諾してくださった末次先生には、いちクリエイターとして感謝と尊敬の念を抱かずにはおれません。末次先生と共に慎重に検討を重ねながら、次の10年、願わくば1000年。皆さんの大切な「宝物」になるような、そんな物語を目指して参りたいと思います。

藤田直哉(監督)

『ちはやふる-めぐり-』の監督・演出をさせていただきます、藤田直哉です。
末次由紀先生の『ちはやふる』を初めて読んだとき、個性的で魅力的なキャラクターたちが、ひたむきに青春を謳歌しているのを見て、何かに一生懸命になることはなんて美しく、なんて素晴らしいことだ、と自分自身も背中を押され、気持ちが軽くなったのを覚えています。
今回ドラマ化の話を頂いたときはとても驚きました。
映画『ちはやふる』では、小泉監督、北島プロデューサー、プロフェッショナルのスタッフの皆さんが素晴らしい実写映画を製作し、青春映画の金字塔を打ち立て、当時自分の周りの多くの人を感動させているのを目の当たりにしてきました。もちろん私も感動を受けたその一人です。
その世界線の未来を、オリジナルストーリーとして新しい形での映像化に携われるなんて、夢にも思っていなかったのでとても嬉しく、ワクワクしています。
一方で、『ちはやふる』を愛し、大切にしてきた全ての皆さんに、喜んでいただけるようなドラマをお届けせねばならないというプレッシャーがあり、身が引き締まる思いでもあります。責任と覚悟を強く持って作品に向き合います。
制作にあたっては、末次先生と何度もお話しさせていだだき、一緒に作り上げてきました。わたしたちを信じて、『ちはやふる』を預けていただいている末次先生に本当に感謝いたします。
今回一緒に制作するスタッフは、新しい世代の、才能溢れ、信頼できるメンバーばかりが揃っています。この新しい世代で作り上げる『ちはやふる』が、今までの青春ドラマを刷新していくものになると信じています。

榊原真由子(プロデューサー)

まずは、この度の『ちはやふる-めぐり-』の制作にあたって、『ちはやふる』という大切な作品をお預けいただいた末次由紀先生に心より御礼申し上げます。
何度も監督、脚本家、プロデューサー陣とディスカッションを行なってくださり、先生が作品にこめている想いやキャラクターたちへの愛、競技かるた界や百人一首に対する想いをお聞かせくださいました。今回、オリジナルストーリーを制作しますが、その根幹はもちろん漫画『ちはやふる』であり、先生のお言葉ひとつひとつです。物語自体はオリジナルでも、答えは全て原作にあると思い、折に触れて原作に立ち返り制作を行なっております。
末次先生が「今回、新しく生み出すキャラクターの人生にきちんと責任を持ってほしい」とおっしゃったことが強く心に残っております。
先生が『ちはやふる』のキャラクターひとりひとりを愛し、その人生に意味を与えたように、『ちはやふる-めぐり-』のキャラクターの人生を大切に紡いでいくつもりです。
また、制作にあたって多くの競技かるた関係者の皆さまにお話を伺い、これから始まる撮影においてもたくさんのご協力を賜っています。この場を借りて、皆さまに御礼申し上げます。
『ちはやふる-めぐり-』を共に紡いでいくため、新たなキャストにも集まってもらいました。皆、昨年夏から必死にかるたの練習をしてくれています。映画『ちはやふる』にご出演された数々の先輩俳優たちからバトンを受け継いだ彼らの活躍にもぜひ、ご注目ください。
そして私自身も映画『ちはやふる』を制作した北島プロデューサーからバトンを受け継ぎ、ドラマのプロデューサーを務めさせていただきます。大切な大切な『ちはやふる』を、作品に宿っている熱を決して冷ますことなく、お届けできるよう日々、その責任の重さを実感しながら制作にあたっております。
皆さま、7月の放送開始まで、ぜひ楽しみにお待ちください。

北島直明(映画『ちはやふる』企画・プロデューサー)

実写映画化に向けて動き始めたのは2014年でした。『ちはやふる』原作者の末次由紀先生に初めてお会いし、末次先生が我が子として愛している『ちはやふる』をお預かりしたあの日の緊張感は今も忘れられません。漫画の中で躍動し、努力し、悔しがり、泣き、喜ぶ魅力的な登場人物たちをどうやって実写化すべきか、人の心を震えさせる感動の物語展開をどうやって脚本に落としこむべきか、当時、小泉徳宏監督と何日も何週間も悩み続けました。映画が完成し、末次先生にご覧頂いた日の事も忘れられません。
正直、怖くて仕方なかった。でも、試写室から出てきた末次先生の笑顔はそれまでの苦難を全て帳消しにしてくれました。
そんな、とても大切な大切な『ちはやふる』をもう一度、映像化したいと思ったのは、コロナ禍によって青春を奪われてしまった子供たちの姿を見たときです。エンターテインメントは未来への希望を創出する事が使命だと思っています。
しかし、いざ動き出すと問題山積……広瀬すずさんたち、当時の出演キャストは皆、大人になってしまっているし、原作の続きをそのまま描くことは難しい……。いろいろと悩んだ末に生み出たものが『ちはやふる-めぐり-』。映画の世界線の未来を描いた完全オリジナルストーリーです。末次先生と一緒でなければ決して作ることが出来なかった物語です。先生に心より感謝申し上げます。
《めぐり》のサブタイトル通り、物語だけでなく、スタッフ・キャストにもバトンを渡します。新たな『ちはやふる』を紡ぐのは、新進気鋭の藤田直哉監督、脚本家の小坂志宝、本田大介、松本千晶、金子鈴幸。そして、プロデューサーの榊原真由子、中村薫。全員で何度も末次先生とミーティングを重ねてきました。2000人を超える大オーディションを勝ち抜いた新たな出演者たちにもご期待下さい! この作品が青春ドラマの最高到達点に至ることを確信する、最高のメンバーが揃いました。
末次先生・スタッフ・キャスト一同、視聴者の皆さんに楽しみをお届けしたい一心で絶賛製作しております。
製作の進捗については、随時、ドラマ『ちはやふる』の公式からご報告させていただきます!

■作品情報
『ちはやふる-めぐり-』
日本テレビ系にて、7月スタート
ショーランナー:小泉徳宏
監督:藤田直哉、本田大介、松本千晶、吉田和弘
脚本:モノガタリラボ(小坂志宝、本田大介、松本千晶)、金子鈴幸
音楽:横山克
プロデューサー:榊原真由子、巣立恭平、中村薫、平田光一
企画・プロデューサー:北島直明
チーフプロデューサー:松本京子
制作協力:ROBOT、ウインズモーメント
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/chihayafuru-meguri/
公式X(旧Twitter):https://x.com/chihaya_koshiki

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる