“敵ライオン”キロス役・渡辺謙が獅子の大きな口から登場 『ムファサ』イベントレポート

渡辺謙、『ムファサ』イベントに登場

 12月20日に公開される『ライオン・キング:ムファサ』の超実写プレミアム吹替版にてキロス役を演じる渡辺謙が、獅子(ライオン)にゆかりのある大阪・難波八阪神社を訪れた。

 壮大なアフリカの大地を舞台に、“生命”をテーマに描かれた一大叙事詩『ライオン・キング』。アニメーション映画として誕生し、2019年には超実写版『ライオン・キング』として全世界で公開され、ディズニー映画として世界歴代映画興収1位となる約16.6億ドルを記録した。本作は、その原点にして“はじまりの物語”。孤児から王へ自身の力で運命を切り拓くムファサと、王の血筋を受け継ぐ“弟”タカ。血のつながりを超えた“兄弟の絆”に隠された、驚くべき秘密を描く。

 渡辺は、ムファサとタカ(若き日のスカー)を追い詰め、彼らの運命を左右する重要キャラクターである“冷酷な敵ライオン”キロスを演じる。渡辺は本作が初のディズニー作品への参加となる。

 難波八坂神社は、巨大な獅子頭をかたどった獅子殿がトレードマークで、その大きな口で勝利を呼び込み、邪気を飲み勝運(商運)を招くと世界中から参拝者が絶えない神社だ。渡辺は、まず本殿でのご祈祷に参加。神主からのご祈祷を受け、本作の大ヒットを祈願した。

 その後、難波八坂神社が誇る獅子殿の獅子の大きな口から、盛大な拍手に包まれながら登場した渡辺は、「こんにちは。凄く良い天気で良かったです。先月から『ライオン・キング:ムファサ』キロス役を何度かに渡って収録をして、ちょうど今朝も最終チェックのセリフ直しを終え、今日大阪へやってきました」と挨拶。また、「車から獅子の頭が見えたときに、いかに大きいかということを感じました」と驚いていた。

 難波八坂神社でのイベントが行われた11月18日はミッキーマウスの誕生日だったが、超実写プレミアム吹替版“キロス”役発表イベントが行われた10月21日はちょうど渡辺の誕生日。すると渡辺は、「たまたまそういう日に当たったので、大きな『ライオン・キング:ムファサ』バージョンのケーキでお祝いをいただきました」と自身の誕生日エピソードを明かした。

 渡辺は本作の魅力について、「アニメーションの頃から何作も作られている作品で、もちろん動物がメインの話だけれども、ある意味人間社会を投影しているような深いメッセージが隠されている、老若男女、そしていつの時代にも通用する、心に刺さる作品、だからこそ、その始まりの起源はどこにあるのかという作品が今回作られたと思っています」と語った。

 そして、「今までの作品をご覧になった方々は、最後ムファサとスカーがどういう結末になるのか分かりながら、このプロセスを一緒に体感していくという、結末が見えているだけに非常に切ない話になっています。ディズニー史上最も切ない話というのがこの作品の肝かもしれないですね」ともコメント。また、「いろんな種類の動物が出てきますが、そんな多様性が人間の社会と似通っているような気がします。受け取り方によっては世代や男女でも違う感想が出てくるかもしれないので、みんなで感想を言い合ったりしても楽しいかもしれません」と本作の楽しみ方を語った。

 さらに、自身が演じた冷酷な敵ライオン“キロス”については、「“キロス“は、ただ悪いことを考えているキャラクターではなく、社会から疎外されているキャラクターなんです。血のつながりからくる憎しみだけでなく、自分たちの存在意義すら壊されてしまう、そんな苦しみや悩みを背負いながら、守るべきものを守ろうとしている、そんなキャラクターです」と明かした。

 本作の音楽を手がけたリン=マニュエル・ミランダについて渡辺は、「たまたま私がニューヨークで『王様と私』の舞台をやっていた時に見に来ていただきましたし、私が彼の舞台を見に行った時に寛大に迎えて、一緒に写真を撮っていただきました」というエピソード披露した上で、かなり苦労したというキロスが歌唱する劇中歌「Bye Bye」についても言及。「字幕版の声優を演じるマッツ・ミケルセンの想いも汲み取り、アフリカっぽいノリの良い曲だけど、憎しみを込めるような歌なので、軽いノリというよりは念を込めてネチっと歌いました」と振り返った。

 また、イベント会場となった大阪にちなみ、大ファンである阪神タイガースの今後について聞かれた渡辺は、「藤川くんが新監督に就任したことについて、僕はとても良い人選だと思います。新しい体制になって選手の心持ちもすごく変わっているので、一ファンとしては見届けてシーズンを迎えたいと思っているので、ぜひ今度のキャンプは行きたいと思っています。岡田監督と矢野監督と金本監督のいいとこ取りといった感じの監督になるんじゃないでしょうか」と熱く語った。

 最後に、渡辺は「12月20日より『ライオン・キング:ムファサ』劇場公開が始まります。今日明日と大阪を駆け巡りたいと思っておりますので、関西のみなさまぜひ劇場に足を運んでいただければと思います」とメッセージを贈り、盛大な拍手に包まれながらイベントは終了した。

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■公開情報
『ライオン・キング:ムファサ』
12月20日(金)全国公開
監督:バリー・ジェンキンス
字幕版声優:アーロン・ピエール、ケルヴィン・ハリソン・Jr.、ティファニー・ブーン、ドナルド・グローヴァー、ビヨンセ、マッツ・ミケルセン、ブルー・アイビー・カーター
超実写プレミアム吹替版声優:尾上右近、松田元太(Travis Japan)、渡辺謙
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
原題:Mufasa: The Lion King
©2024 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

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