倉沢杏菜、『光る君へ』姸子は「もがいて生きている人物」 自由奔放さの裏側にみえる孤独
倉沢はインタビューにて、藤原姸子について「一見すごく派手好きで浪費に走ったりとか火遊びをしたりとか、すごく華やかなように、楽しく人生を生きていそうに見えるんですけど、本人もすごく実は寂しさだったり孤独感だったり、誰かに気づいてほしいっていうすごく人間らしい感情を抱えながら、もがいて生きている人物だなというふうに思っています」と答えている。
また、敦明親王にアプローチをかけている姸子だが、その背景にある敦明親王への思いについて倉沢は「年が近いこともあるので、自分のことを理解してくれるかもしれないとか、この環境から救い出してくれるかもしれないっていうような期待」を込めていることを明かした。とはいえ、倉沢は姸子が最も振り向いてほしいのはやはり夫である三条天皇だということも明かしている。
「いろんなほかの男性にちょっかいをかけたりとかしているんですけど、姸子にとってやっぱり唯一の旦那様が三条天皇だなというふうに思っています。なんだかんだ一番振り向いてほしくて、一番『こっちを見てよ』というか……」
三条天皇と姸子が一緒にいる場面は少ない。一方で、三条天皇と道長が水面下で覇権争いをする中で姸子の名が呼ばれる時、それこそ駆け引きの“道具”のように扱われている印象だ。贅沢が好きなところも、敦明親王にちょっかいをかける無邪気なところも彼女らしさが感じられるが、そのことが寂しさを埋めるためだと考えるとその姿は物悲しくも映る。娍子に対するつんけんした態度も、彼女と三条天皇の深い仲に対する嫉妬心からかもしれない。傍目には自由奔放に見えながらも孤独を抱える姸子の生き様、そしてそれを表現する倉沢の演技に今後も注目だ。
■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK