水谷果穂が『ブラックペアン』で改めて感じた“芝居の楽しさ” 俳優業11年目での気付き
改めて感じた芝居の楽しさ
――俳優業をスタートして11年目。改めてこれまでの役者人生を振り返ってみて、いかがですか?
水谷:「この仕事は自分に向いてないんじゃないかな」と思うことはあっても、お芝居を始めた最初の頃から「お芝居が楽しい」という気持ちはずっとブレていないんです。そこだけはずっと変わらないので、本当に好きなんだなと思いますね。「6年前はすごく緊張していた」と話しましたけど、そういう緊張よりも“その世界を楽しむ感覚”がどんどんわかってきて、年々面白くなっている感じがします。
――好きとはいえ、「向いてないかも」と悩む時期もありながら、俳優を続けられるのはすごいことだと思います。
水谷:今の事務所のオーディションに受かったときに、その理由が本当にわからなくて。でも、「私のことをいいと思ってくれた人が1人でもいたということだから、自分からやめるのはやめよう」と決めたんです。何かあったときに“逃げ”として「向いてないのかな」と思うことはあっても、本当にやめようと思ったことはないですね。
――どんなところに俳優の魅力を感じているのでしょうか?
水谷:そもそもこの世界に入っていなかったら、人前に立って何かをするようなことは絶対したくないと思ってしまうタイプなので、この仕事ならではの経験をたくさんさせてもらえていると思います。そこに一つ“芝居”というものが乗っかることで「どんなことでもやってみたいな」と思える自分がいるので、この仕事じゃなければ越えることができなかった、越えようともしなかったハードルに、「頑張ろう」と向かっていけるところが魅力かなと思います。
――水谷さんにとって、自然とモチベーションを保てる仕事なんですね。
水谷:たとえば舞台だと「こうやってお芝居した方が伝わりやすい」とか、ドラマなら「こうしたほうがいい」とか、それぞれの現場によってみなさんのちょっとしたテクニックやコツがあって。『ブラックペアン』のような現場だと、そういうものがどんどん降ってくる感じがするので、単純にお芝居をすることの楽しさだけじゃなく、常に新しい発見もあるなと思っています。
――もともと好奇心が旺盛なタイプですか?
水谷:いえいえ、まったく(笑)。でも、たしかに“好きなこと”と“そうではないこと”への興味の持ち方の違いがはっきりしているかもしれないです。
――“興味を持てること”が一番の原動力ですよね。最後に、これからも俳優を続けていく中で大切にしていきたいことを教えてください。
水谷:10代の頃についてくれていたマネージャーさんに、「これからいろんな人に会って影響を受けると思うけど、今の果穂がダメだと思うことは、これからもしちゃダメだよ」と言われたんです。いい影響はたくさん受ける一方で、自分の中にある“普通の感覚”みたいなものは大事にしたいと思っています。
――たしかに、「染まるのが怖い」といったお話はよく聞きます。
水谷:ただ……ずっとそう思ってたんですけど、地元の友達に会うと「本当に変わってなさすぎて怖い」って言われるんですよ(笑)。妹からも「小さな頃から1ミリも変わらない。本当にねぇね、ずっと変わらないよ」と言われたりもして。だから最近は、「少しは染まった方がいいんじゃないか」とも思い始めています(笑)。
■放送情報
日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:二宮和也、竹内涼真、葵わかな、キム・ムジュン、内村遥、今野浩喜、森田甘路、ヤマダユウスケ、松川尚瑠輝、水谷果穂、田中みな実、石坂浩二、趣里、神野三鈴、橋本さとし、段田安則、小泉孝太郎、内野聖陽
原作:海堂尊『ブレイズメス1990』『スリジエセンター1991』(講談社文庫)
脚本: 槌谷健、守口悠介ほか
演出:西浦正記、加藤亜季子、伊東祥宏
音楽:木村秀彬
主題歌:小田和正「その先にあるもの」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
プロデュース:伊與田英徳、武藤淳、佐久間晃嗣
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/blackpean_tbs/
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