『ヒロアカ』劇場版第3弾が問い直す“個性”の是非 出久&爆豪&轟の共闘シーンに注目!

『ヒロアカ』劇場版第3弾が問う“個性”の是非

 映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』が公開となった。映画オリジナルストーリーとなっているが、原作者である堀越耕平が総監修とキャラクター原案を担っている。本編を知らなくても、映画だけでも楽しむことができるし、映画を観ることでより本編への期待が高まるのは事実。“ヒロアカ”に少しでも興味がある人なら、誰が観ても満足できる一作となっている。

 今回は8月11日に地上波放送される、『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』(2021年)にスポットを当ててみたい。

「個性」の是非を改めて問う物語

 主人公・出久たちの前に立ちはだかるのは、“個性”保持者のせん滅を企む謎の組織・ヒューマライズ。彼らの手によって世界中に個性を暴走させ、崩壊に導く「個性因子誘発爆弾」が仕掛けられた。プロヒーローと、雄英高校ヒーロー科の面々も爆弾の回収作業に当たることに。エンデヴァーのヒーロー事務所にインターンとして加わっていた出久、爆轟、轟もオセオンという国でヒーロー活動にいそしんでいた。

 そんな中、出久はロディという少年に出会い、ある事件に巻き込まれていく。さらには身に覚えのない容疑で指名手配犯となってしまい、警察に追われる身に。しかし、その事件にはヒューマライズが関わっていた……。

 ヒューマライズは「個性」を病だと言い、「個性」そのものを否定するような物語展開に驚いてしまうが、だからこそ、キャラクターたちが「個性とはなんなのか」を改めて問い直すものとなっている。

オリジナルキャラクター「ロディ・ソウル」がグッとくる!

 運び屋の少年で、偶然、ヒューマライズの騒動に巻き込まれてしまうことになったロデイ。ヒューマライズの秘密を握ってしまったことで、出久と共に警察に追われることとなる。

 飄々としていてつかみどころがないように見えるが、実は妹と弟をとても大事にしている優しい人物だ。

 しかし、実は彼自身もヒューマライズに関係していて……その事実が彼の心を荒んだものにしてしまっていた。

 途中、妹と弟を守るために出久を裏切ろうとするが、対話を繰り返していくうちに出久を信頼するように。警察から逃れるための危険な旅路のはずだが、セリフもなく、ただ楽しそうに彼らが旅をしている姿を見るのは心が癒される。まるでロードムービーを観ているよう。そんなふたりの姿が後半になってまた効いてくるので心に留めておいてもらいたい。ちなみに、声優を務めるのは吉沢亮だ。

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