ピクサーが3年に渡ってリサーチ? 『インサイド・ヘッド2』ライリーの感情に共感できる理由
8月1日に公開されるディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』の制作エピソードを監督のケルシー・マンとプロデューサーのマーク・ニールセンが明かした。
本作は、頭の中の感情たちを描き、第88回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した『インサイド・ヘッド』の続編。どんな人の中にも広がっている“感情たち”の世界を舞台に、主人公の少女ライリーが高校入学という転機を迎え、頭の中で彼女の幸せを子供の頃か 見守るヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの5つの感情たちの前に、新たに4つの大人の感情、シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、感情の嵐が巻き起こる。
日本に先駆け全米はじめ世界各国で6月14日から公開されると、アニメーション史上歴代No.1オープニングとなる歴史的な大ヒットスタートを記録。また、これまでピクサーの作品で首位を守ってきた『インクレディブル・ファミリー』の12億4000万ドルを超え、ピクサー作品史上最高の世界興行収入を突破した。
本作の主人公ライリーは思春期が訪れ、前作から少し大人に成長。そんなライリーのリアルな感情を描くため、ピクサーの製作陣は9人の10代の女の子を集め、約3年に渡り製作過程の映像を見せるなど徹底的なリサーチを行い、“共感できる物語”を作り上げていったという。
ライリーは、明るく元気で、勉強やスポーツなど頑張り屋さん。しかし高校入学という転機を控え、成長するにつれ新たな壁にも直面していた。そんなライリーの頭の中には“大人の感情”であるシンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、親友とすれ違いが起きたり、部活で先輩との関係に悩んだり、誰かと比べて落ち込んだりしてしまう。そんな誰もが経験してきた思春期だからこその感情の動きが描かれているが、思春期真っ只中の当時13歳から16歳だった女の子9人が集められた。カリフォルニア州やワシントン州、ルイジアナ州出身の女の子たちで、音楽が好きな子やアートに熱中している子、学生アスリートなど趣味や育った環境もバラバラな子が集められている。
本作の製作が進むにつれ、彼女たちは定期的に本作を鑑賞し作品について意見したという。プロデューサーのニールセンは「定期的に映画を観てもらい、彼女たちが気になったことや、台詞や物語をリアルに感じられるかなど話してもらったんだ。彼女たちは熱心にメモを取り貴重な意見を話してくれたよ」と明かし、そうすることで誰もが共感できるライリーの物語を作り上げていった。そうして作り上げた本作について、マン監督は「私には2人の子供がいて、2人ともティーンエイジャーで思春期真っ只中なんだ。僕自身も10代は難しい時期だったから、ライリーがティーンエイジャーであるというアイデアに焦点を絞って制作していったよ。前作『インサイド・ヘッド』は人々が感情について語る新しい方法を与えたり、世界中にたくさんの良い影響を与えたりしたと思う。僕も世界中の10代の子たちだけでなく、思春期を経験してきた大人たちのためになる映画を作りたかったんだ」と、思春期を迎えた子供だけでなく大人が観ても感動できる物語を作り上げたことを明かした。
■公開情報
『インサイド・ヘッド2』
8月1日(木)劇場公開
監督:ケルシー・マン
制作:マーク・ニールセン
日本語版声優:大竹しのぶ、多部未華子、横溝菜帆、村上(マヂカルラブリー)、小清水亜美、小松由佳、落合弘治、浦山迅、花澤香菜、坂本真綾、武内駿輔、花江夏樹、中村悠一
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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