『名探偵コナン』怪盗キッド、『鬼滅の刃』煉獄杏寿郎ら、ヒットを支える“100億の男”たち

 近年、“100億の男(女)”というワードがネット上で賑わいを見せている。これは、アニメ映画において興行収入が100億円を突破した作品の主役級キャラクターを指している。この言葉が浸透した現在では、映画公開前から「◯◯を100億の男(女)にしよう!」というファンの動きも活発だ。

 12月に公開が決定している『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』がその代表的な例として挙げられる。忍術学園の教師・土井半助が描かれたビジュアルの発表時には「土井先生を100億の男にする」という声が多く投稿され、SNSでも話題になっていた。

 現代のアニメ映画業界で“100億”という数字は制作陣だけでなく、ファンにとっても強い影響力を与えているに違いない。そこで今回は、実際に100億超えを記録したアニメ映画の中からキーパーソンとなったキャラクターを5名紹介する。

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』怪盗キッド

 毎年大きな話題を集めている『名探偵コナン』の劇場版最新作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』。4月12日に公開されたばかりの本作は、公開から1カ月も経っていない5月7日時点で興行収入が120億円を突破。2023年に公開された『名探偵コナン 黒鉄の魚影』の138.8億円を抜き、歴代1位になるのではないかとさえ感じる勢いだ。

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』予告②【4月12日(金)公開】

 本作で登場する怪盗キッドは歴代の映画にも度々出演している人気キャラ。見事な変装術や神出鬼没のミステリアスさなどは多くのファンを魅了している。そんな彼の活躍は、同じく原作者が青山剛昌の『まじっく快斗』でも見ることができる。

怪盗キッドの本性にギャップ萌え 『名探偵コナン』新作とあわせて観たい『まじっく快斗』

『名探偵コナン』の劇場版最新作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』の勢いが止まらない。公開10日の興行収入は65億円を突破し、…

 『まじっく快斗』では、怪盗キッドとして活動する経緯や怪盗キッドの正体でもある高校生・黒羽快斗としての姿が描写されている。今回の劇場版は『まじっく快斗』を予習しておくとさらに楽しめるという声も多く、この機会に原作やアニメをチェックしてから映画館へ足を運んでいただきたい。

『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』日向翔陽

 2024年2月に公開され、現在も上映中の『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』。本作は春の高校バレー3回戦での烏野高校と音駒高校の試合、通称“ゴミ捨て場の決戦”をメインに描いている。こちらは5月1日に興行収入が100億を突破したという発表があり、最終的な結果が今から待ち遠しい。

大ヒット上映中『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』主題歌SPYAIR「オレンジ」アニメコラボMV

 『ハイキュー!!』は原作、アニメ共に根強い人気のある作品だが、その理由の1つとして主人公・日向翔陽の人間性が挙げられるのではないだろうか。中学時代は環境に恵まれず、3年生の時に初めて公式戦に出場した日向。強豪校・北川第一中学校との対戦時、最後までボールを取りに行こうとする日向に対し疑問を投げかけるチームメイトに「まだ負けてないよ?」と言うシーンは、日向の“絶対に諦めない”という姿勢が表れていた。

『ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』に詰まった青春の最盛と終焉 完璧な“試合映画”に

子供のころ、映画が終わってしまうと一抹の寂しさを覚えたものだが、大人になってからその感覚を味わうことがなくなってしまった。しかし…

 音駒高校との練習試合で負けてしまった際に日向は「もう一回!!」と言っていたが、本作ではそれが通用しない。良くも悪くも“もう1回”がない試合は、実際にスクリーンで鑑賞することでより深みを感じることができるはずだ。

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