『新空港占拠』本庄の怪しい動きは裏切りの前兆か? 謎の男=ジェシーの問題を考察

『新空港占拠』“ジェシーの謎”を考察

謎の男(ジェシー)が血を流している理由と、本庄(瀧内公美)の怪しい動き

 そして、この自殺した百花の弟は、ジェシーが演じる「謎の男」説が浮上している。百花には26歳の弟・新見大河がいる。百花が風呂場で自殺を図ったのを見つけたのはこの弟。百花が風呂場で見つかるシーンや、救急搬送される際にジェシーに見える人物が映っている。また偽装した免許証の年齢も計算すると26歳となっていた。もし弟だった場合、白河に恨みを持つのは当然で獣でもおかしくない。

 だが現在血を流した状態であるのは、獣同士の意見の食い違いによる仲間割れや、獣でなくても、白河を追求していくうちに何者かに消されそうになった、または、駿河や龍、鶏など獣の中に彼女がいて、占拠事件を止めようとした、など色々と考えられる。少なくとも拳銃を持っていることから、獣か警察の人間であることは分かる。

 一つ気になるのは、武蔵の相棒となる警部補・本庄杏(瀧内公美)の動きが怪しいこと。前作でも武蔵の相棒となった刑事が裏切り者だったわけだが、鶴田と鹿野が爆死した時、そして今回の罠のハマり具合は、どうも展開を知っている気がする。本庄が謎の男と繋がっていて、謎の男を撃った可能性も。

キャラクター紹介 本庄杏 #新空港占拠 #瀧内公美 #shorts

 また、鶏こと重原が妊娠をしているようで、猿が心配をして抱きしめ、それを陰から羊が見ている。鶏と猿が夫婦でもおかしくないが、ただ三角関係な雰囲気もあり、獣たちは一枚岩ではなく、複雑な愛憎劇がありそうで、そうした関係性も謎の男の問題にかかわってきそうだ。

『大病院占拠』と細かいキャストも紐づく謎解きに?

 さらに気になるのが、武蔵を助けた爆弾処理班の河内(松本哲也)だが、前作で取調室の椅子に仕掛けられた爆弾を処理した人物であることを紹介するために、わざわざ過去映像とセリフまで用意した意味とは何か。覚えている人は少ないであろう細かいキャストまで前作と深く関連付けるのなら、警備部SAT(特殊部隊)の管理官・丹波(平山浩行)がいないのが不可解だ。それを思うと、警察本部長の備前(渡部篤郎)の去就も気になる。この辺りの備前たちがなにやら企んでいても不思議ではない。

 今作も武蔵の不死身ぶりが相変わらず面白いが、獣たちは武蔵に爆弾巻きつけ殺す気満々だったり、チップを体内に埋め込んで痛めつけるなど、武蔵に協力してもらいたいはずなのに扱いが酷いのは、制作側の遊び心として捉えておこう。

■放送情報
『新空港占拠』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:櫻井翔、比嘉愛未、白石聖、ジェシー(SixTONES)、片桐仁、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)、瀧内公美、ソニン、手塚とおる、奥貫薫
脚本:福田哲平
演出:大谷太郎、茂山佳則、伊藤彰記
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:尾上貴洋
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/dbs2/
公式X(旧Twitter):@dbs_ntv
公式Instagram:@daibyoinsenkyo_ntv
公式TikTok:@daibyoinsenkyo2_ntv

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