『ラ・メゾン 小説家と娼婦』12月29日公開へ　高級娼館に潜入した主人公を捉えた本予告も

　エマ・ベッケルの小説を映画化した『La Maison（原題）』が、『ラ・メゾン 小説家と娼婦』の邦題で12月29日より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開されることが決定。あわせて本予告とポスタービジュアルが公開された。

　本作は、小説家のエマ・ベッケルが2019年にフランスで発表した自伝小説を映画化したもの。著者であるベッケルが、実際に身分を隠して高級娼館に潜入した2年間を描いており、その大胆な取材方法にフェミニストたちから激しく批判も浴びたが、同時にアンダーグラウンドで生きる女性たちのリアルな姿が共感を呼び、世界16カ国でベストセラーとなった。

　フランスからベルリンに移り住んだ27才の小説家エマ（アナ・ジラルド）は、作家としての好奇心と野心から、娼婦たちの裏側に惹かれていく。そして、大胆にも彼女たちの実情を理解するために、有名な高級娼館“ラ・メゾン”に娼婦として潜入。危険と隣り合わせの女性たちの日常、そして孤独や恋愛の尽きない悩み……。そこでの日々は、エマにとって新たな発見に溢れていた。そして2週間のつもりが、いつしか2年もの月日が流れていく。果たして、エマがその先に見るものとは。

　主人公のエマを演じたのは、『FOUJITA』『パリのどこかで、あなたと』などのアナ・ジラルド。パリの老舗キャバレー「クレイジーホース」で実際に2カ月間トレーニングを行い、高級娼婦役に挑んだ。

　『ワンダーボーイ』を手がけ、『マダムのおかしな晩餐会』『THE INFORMER 三秒間の死角』など女優としても活躍するアニッサ・ボンヌフォンが、原作者からの強い希望で監督に起用された。本作の公開にあたってボンヌフォンは「女性が自分の身体をコントロールする権利、つまりはセクシュアリティをコントロールする権利が今、問われている、この映画の舞台が売春であるならば、真のテーマは女性のセクシュアリティと欲望である。だからこそ、『ラ・メゾン 小説家と娼婦』のような映画は、今日、強い共感を呼んでいるのだと思います」とコメントを寄せた。

　公開された本予告は、作家のエマ（アナ・ジラルド）が、小説に書くために実際の高級娼館に娼婦として潜入し、アンダーグラウンドで生きる女たちと共に働くことで晒される女たちの本音や、繰り広げられる刺激的な出来事を、包み隠さずノートに書き記していく様子などが映し出されている。

　本ポスターでは、エマの口元を切り取ったカットを使用。「解き放つ」というキャッチコピーが配置されている。また、娼館で働くブラックのランジェリーをまとったエマのある一夜の姿を切り取った場面写真も公開された。

　また、本作のプロモーションのために、主演のジラルドとボンヌフォン監督が来日することが決定。舞台挨拶なども予定されている。

　なお本作は、“French Cinema Season in Japan”の一環として、ユニフランスの支援を受けて公開される。

■公開情報
『ラ・メゾン 小説家と娼婦』
12月29日（金）より、新宿バルト9ほかにて全国順次ロードショー
監督：アニッサ・ボンヌフォン
原作：エマ・ベッケル『La Maison』
出演：アナ・ジラルド、オーレ・アッティカ、ロッシ・デ・パルマ、ヤニック・レニエ、フィリップ・リボット、ジーナ・ヒメネス、ニキータ・ベルッチ
配給：シンカ
2022年／フランス、ベルギー／フランス語、英語、ドイツ語／89分／カラー／1:2.35／5.1ch／原題：La Maison／字幕翻訳：安本熙生 ／R-18
©RADAR FILMS - REZO PRODUCTIONS - UMEDIA - CARL HIRSCHMANN - STELLA MARIS PICTURES
公式サイト：https://synca.jp/lamaison/
公式X（旧Twitter）：https://twitter.com/SYNCACreations
公式Instragram：https://www.instagram.com/synca_creations/