山谷花純、俳優として破竹の勢い 『らんまん』感情を秘めたゆう役で持ち味光る
個性豊かな登場人物たちが魅力の連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合)。東京編では万太郎(神木隆之介)が暮らす十徳長屋の住人たちもまた、作品に彩りを与えている。
ここで注目したい住人の一人が、小料理屋の女中をする宇佐美ゆう(山谷花純)だ。引っ越してきた万太郎に「私は独り身だから仲良くしましょう、若様」などと冗談を飛ばすくらい、気さくでさっぱりした性格のゆう。長屋では、皆と和気あいあいと暮らしている様子が見て取れる。及川(池田鉄洋)や倉木(大東駿介)の子どもたちとも仲が良いことから、子ども好きな一面もあるようだ。万太郎が植物に夢中になって米を炊くのに失敗した時には、すかさず食事を差し入れてくれるなど、優しさ溢れる人物でもある。
宇佐美ゆうを演じる山谷花純は、小学生の時に自らが応募したオーディションに合格し、みごと芸能界デビューを果たした。実は山谷の朝ドラ出演は、『おひさま』(NHK総合)、『あまちゃん』(NHK総合)に続き、『らんまん』が3回目。朝ドラ出演俳優として着々とキャリアを積み重ねているところだ。
スーパー戦隊シリーズ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(テレビ朝日系)では、モモニンジャーこと百地霞を演じ、そのかわいすぎる姿が注目を集めた。また、筆者にとって強く印象に残っているのが『劇場版コード・ブルー –ドクターヘリ緊急救命–』(2018年)での富澤未知役。このとき山谷は、“結婚を控えた末期がんの女性”という役作りのために自身の髪を剃って丸刈りになり、役への覚悟を見せた。劇中での富澤未知にまつわるエピソードは誰もが号泣必至の感動的なものだったこともあり、瞬く間に注目の若手俳優の仲間入りを果たした。
山谷花純、憧れだったドラマのヒロインを経て目指す場所 「マルチに活躍できる女優に」
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その後も、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)では比企能員(佐藤二朗)の長女で源頼家(金子大地)の側室となる、せつ(若狭局)を好演。今年の1月期ドラマでは『親友は悪女』(BSテレ東)で清水くるみとW主演を務め連続テレビドラマ初主演を飾るなど、勢いのある俳優だ。