『ゆとりですがなにか』劇場版が楽しみすぎる! 『インターナショナル』が意味するものは?

 『ゆとりですがなにか インターナショナル』の情報は、まだ詳しくは明かされていないが、劇場版への期待を麦倉氏はこう語る

「劇場版になったからと言って、その世界観がいきなりスケールアップするようなことはないと思いますし、そう願います(笑)。あと、現時点ではまだ出演者の詳細が明らかになっていませんが、彼ら3人と同じ『ゆとり世代』の女性であり、岡田将生さんの妻役を演じていた安藤サクラさんの出演はもちろん、妹役を演じていた島崎遥香さん、彼らのひとまわり下の世代としてドラマを攪乱させていた“山岸”こと仲野太賀さん、さらには吉岡里帆さん、北村匠海さん、スペシャル版に出演していた蒼井優さんなどのキャラクターが、その後どうなったのか映画版で描かれるかどうかも気になるところです。しかし、いちばん気になるのは、やはり『インターナショナル』という意味深なタイトルです。宮藤官九郎さんは、『あまちゃん』(NHK総合)や『俺の家の話』(TBS系)などに代表されるように、コメディの中に同時代的なテーマを盛り込むことに長けた作家であるように思います。となると、この『インターナショナル』というタイトルには、インバウンドで盛り上がる昨今の日本社会の様子がカリカチュアされるのではないか……そもそも、ここ数年にわたる『コロナ禍』は、この物語の中で、どのように描かれるのか、などなどいろいろと想像が膨らみます」

 最後に麦倉氏は本作への思いをこのように語る。

「これはあくまでも個人的な見解ですが、最近のドラマは設定、プロットの面白さを意識しすぎて、奇を衒うような筋書きの作品が多いように感じます。『ゆとりですがなにか』のように、特に変わった人たちではない等身大の人々の日常を、それぞれのキャラクターを大事にしながら描くような日本のドラマ……かつての『北の国から』や『ふぞろいの林檎たち』のようなドラマは、あまり見なくなりました。この『ゆとりですがなにか』も、それらのドラマのように、何年かおきにでもメインキャラクターたちの『その後』というか現在進行形で進んでいく彼らの『近況』を知りたくなるような、そんなシリーズになったらいいですね」

 ドラマ放送から7年、現実の社会は大きく変化した。また再会できる3人の生活がどのように変化しているのか見届ける事ができる喜びを期待に続報を待ちたい。

■公開情報
『ゆとりですがなにか インターナショナル』
10月13日(金)全国公開
出演:岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥
脚本:宮藤官九郎
監督:水田伸生
プロデューサー:藤村直人、仲野尚之(日テレ アックスオン)
製作:日テレ アックスオン
配給:東宝
©2023「ゆとりですがなにか」製作委員会
公式サイト:https://yutori-movie.jp/
公式Twitter:@yutori_ntv

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