北野武の“乾いたリアリズム”は『首』ではどう生かされる? 異色の時代劇になる予感

 7月14日には宮﨑駿監督作『君たちはどう生きるか』が公開される。成馬氏は同じ年に北野監督の最新作が公開されることに大きな運命を感じると語る。

「宮﨑監督と北野監督は、“日本映画の巨匠”という点において、黒澤明監督の後継者と言える存在だと言えます。数々の名作を生み出してきた2人ですが、年齢を考えても、2023年に公開される映画が、2人の集大成的な位置づけになることは間違いないでしょう。『首』は発表されたビジュアルを見る限り、黒澤明監督作の『乱』や『影武者』に近い雰囲気もあり、近年の日本映画にはあまりなかった壮大なスケールを感じさせる作品になる予感があります。宮﨑監督と北野監督が2023年にどんなメッセージを投げかけるのか。事前情報はほとんど出ないと思うので、映画の公開が非常に楽しみです」

 時代劇に北野監督が正面から挑む『首』。日本のみならず世界中を驚かせる一作になりそうだ。

■公開情報
『首』
2023年秋全国公開
原作:北野武『首』(KADOKAWA刊)
監督・脚本:北野武
出演:ビートたけし、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、木村祐一、遠藤憲一、勝村政信、寺島進、桐谷健太、浅野忠信、大森南朋、六平直政、大竹まこと、津田寛治、荒川良々、寛一郎 副島淳、小林薫、岸部一徳
製作・配給:KADOKAWA
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