『君と世界が終わる日に』完全新作SPのキーワードは“ゲーム” 柄本時生の役割とは?
『君と世界が終わる日に』(日本テレビ・Hulu)の最新作となるSeason4が3月19日にHuluで独占配信される。先行して、同日22時30分から『君と世界が終わる日に』のSPドラマ「入門編 完全新作SP」(日本テレビ系)が地上波で放送されることになった。
「入門編」と銘打たれていることからもわかるように、『君と世界が終わる日に』をまだ観たことのない人にとって、「完全新作SP」は最高のイントロダクションになっている。ここでは、一足早く先行版を視聴した筆者が「完全新作SP」の見どころと注目ポイントを解説する。
ある日、世界が終わりを迎える。原因不明のウイルスによって、人々は意思を持たないゴーレムに変えられ、生き残った人々は安息の地を求めてさまよう。『君と世界が終わる日に』Season1で主人公である自動車整備工の間宮響(竹内涼真)は、恋人の小笠原来美(中条あやみ)を探しながら仲間たちと旅を続ける。多くの犠牲を乗り越えて来美と再会した響たちは、Season2でシェルター「希望の家」にたどり着いた。そこでも限られた資源をめぐって争いが生じ、ふたたび来美と離ればなれになった響は生存者の結月(横溝菜帆)を連れて旅に出た。
「完全新作SP」は時期的にSeason2からSeason3の中間のエピソードとなる。主役はゴーレムハンターのエース(柄本時生)。弓矢を武器にゲーム感覚でゴーレムを狩っていたエースは、助けを呼ぶ声を聞いて現場に急行した。
ゲーム感覚でゴーレムを倒すと聞くと、これまで観てきた人なら、きっと頭にクエスチョンマークが浮かぶだろう。意思がないとはいえ、狂暴化したゴーレムを前にそんな悠長なことを言っていたら、あっという間に噛まれて自分もゴーレムになってしまう。そうなっていないエースには特殊な技能や特別なスペックがあるはず。その証拠にここまで生き延びてきたのだ。
エースのサバイバル術は本編をご覧いただくとして、ポイントは彼がゲーム的な視点でこの世界を生き抜いていることだ。人類滅亡のシチュエーションを描く『君と世界が終わる日に』は一貫してシリアスなトーンに包まれている。愛する人を失い、信じていたものが崩壊し、未来に希望を抱くこともできず、いつ死ぬかわからない。そんな世界に投げ込まれたら、誰だって生きることに必死になるに違いない。絶体絶命のピンチで道を切り開こうとする響が、尋常じゃないテンションだったのには理由がある。