『ブラッシュアップライフ』が気づかせてくれる日常の尊さ 麻美“最後の人生”に波乱の展開

『ブラッシュアップライフ』最後の人生に波乱

「じゃあ、まりりんも最後の人生なの?」
「うん。お互い、大事に生きなきゃね」

 人生は、一度きり。当たり前のことなのに、時々忘れてしまいそうになる。適当にやり過ごした昨日も、何気なく生きた今日も、二度と戻ることのできない尊い日常なのに。そんな大事なことを私たちに思い出させてくれるのも、『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)の醍醐味だ。

 3月5日に放送された第9話「最後の人生」では、タイトルどおり麻美(安藤サクラ)の“最後の人生”が描かれた。4度も人生をやり直すチャンスをもらってきた麻美だが、死後案内所の受付係(バカリズム)から「次で最後」と宣告されている。ちなみに、真里(水川あさみ)も同じく最後宣告を受けているため、夏希(夏帆)と美穂(木南晴夏)の命を救えるチャンスもラストというわけだ。

 しかし、麻美は人間に生まれ変わることが決まっていた。もし、人生をやり直したら、人間になれなくなる可能性だって出てくる。それでも麻美は、“Best Friend”のために人生を捧げることを決めた。大好きな夏希と美穂の乗る飛行機事故を阻止するため、真里とともにパイロットになるーー。勉学に励んだせいで、2人とは距離ができてしまったけど、麻美の決意は揺るがなかった。

「今回が最後ですって言われるとさ、全部の体験が貴重に思えてこない?」

 何度もタイムリープしてきた麻美が言うからこそ、なんだか説得力がある。私たち視聴者も、同じ気持ちだ。成人式の日に暴れていたヤンキー(拓夢)も、成人式の日に「粉雪」を歌っていた加藤(宮下雄也)の姿も、もう観ることができないと思うと、じっくりと目に焼き付けたくなる。福ちゃん(染谷将太)の上手いのか下手なのか分からない歌声だって、もう聴けないと思うと恋しくなってくるのだから不思議だ。

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