橋本環奈、『紅白』は大泉洋との掛け合いに期待 絶好調だった2022年を振り返る

橋本環奈の2022年を振り返る

 2022年の『第73回NHK紅白歌合戦』(以下、『紅白』)の紅組の司会に橋本環奈が抜擢された。振り返ると、今年の上半期は舞台『千と千尋の神隠し』で全国を周り、下半期は怒涛の映画公開ラッシュだった。

 橋本は12月に、2022年を彩った“話題の人”に贈られる「LINE NEWS AWARDS 2022」の俳優部門を受賞。授賞式にて今年の一大ニュースを問われると、舞台『千と千尋の神隠し』の千尋役を挙げ、「上半期はどっぷり千尋に浸かっていた。初めての舞台で学ぶことばっかりでした」と語ったように、2022年の橋本はまず、舞台『千と千尋の神隠し』に捧げていた。2月の東京・帝国劇場から公演が始まり、7月までの半年間で全国5カ所で上演された。

 橋本は、動きそのものがまさに千尋だった。もはや演じるというより橋本の心に10歳の千尋を宿したかのように、生き生きと演じていた。

 橋本といえば、かつて「千年に一人の逸材」と呼ばれるほど、お人形のようなクリッとした茶色の目と白い肌など、その可愛らしさは誰もが認めるところ。それでいて、映画『銀魂』での神楽役では、鼻をほじって白目を見せたり、派手な化粧でシャクレ顔を見せたり、ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)早川京子役での顔で凄んでくるスケバンぶりなど、かわいさやアイドルイメージに臆することなくぶっ飛んだ演技を躊躇なく見せてくる。2次元キャラのようなビジュアルと、福田雄一組で鍛えられたやり切る演技力で、アニメ実写特有の振り切った演技も普通にハマってしまうところが「実写化の女王」ともいわれる理由だ。

『キングダム2 遥かなる大地へ』原泰久/集英社 ©2022 映画「キングダム」製作委員会

 舞台が終わると怒涛の映画公開ラッシュ。7月に公開された『キングダム2 遥かなる大地へ』では、前作に続き河了貂役で出演。少年のようなこの役では、嫌味のないガキっぽさが実に愛くるしく、物語に癒しを与えている。本作では、山﨑賢人演じる信への心配する表情にを中心に、前作『キングダム』からの成長が感じ取れた。

『バイオレンスアクション』©浅井蓮次・沢田 新・小学館/『バイオレンスアクション』製作委員会

 8月に公開された人気コミックの実写映画『バイオレンスアクション』では主演を務め、殺し屋のバイトをする専門学生・ケイを演じた。ピンク色の髪が特徴的で、映画『キック・アス』のヒットガールのようなアクションを見せていた。

『カラダ探し』
『カラダ探し』©︎2022「カラダ探し」製作委員会

 さらに、10月に公開された映画『カラダ探し』でも主演を務めた。本作は、バラバラにされた少女の体を見つけないと、“赤い人”に殺され続けるという設定のもと、橋本演じる明日香ら高校生6人が少女の体を探す青春ホラー。奇抜な内容ながら、23歳という年齢を感じさせない女子高生を純粋に演じていた。

 そして、現在公開中の福田雄一監督作『ブラックナイトパレード』で、ブラックサンタの一員・北条志乃役を演じている。今作もピンクの髪でサンタの衣装が、橋本にとてもハマっている。福田監督作というだけあり、橋本の変顔はこれでもかと見られる。ヘンテコな役ほど自分のモノにし、かわいく見せてしまう橋本の真骨頂を見せ、作品を大いに盛り上げていた。

映画『ブラックナイトパレード』予告【12月23日(金)公開!】

 今年も実写化作品が集中したが、どれも橋本でないとさまにならない役ばかりで、唯一無二の女優として安定期に入ったと思わせた2022年だった。来年は既に、2023年2月23日公開の『湯道』、春公開の『春に散る』への出演が決まっている。

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