『舞いあがれ!』福原遥が初心に立ち返る “鬼教官”吉川晃司のお茶目な一面も明らかに
『舞いあがれ!』(NHK総合)第10週「別れと初恋」で、舞(福原遥)は大河内教官(吉川晃司)との特訓の成果もあり、正確に着陸ができるようになる。だが、舞のチャームポイントと言ってもいい笑顔はいつしか消えてしまっていた。
厳しい訓練がたたり、久々に熱を出してしまった舞。訓練はソロフライトに続き、野外航法へと進み、舞は着陸訓練の時間も相まって、ほかの訓練生から遅れをきたしていた。中澤(濱正悟)から「フェイル」の単語が出てしまうくらいに危ういレベルにまで達している舞に、思いを寄せる柏木(目黒蓮)もまた我を見失っていた。チェックポイントを間違えたことを注意されたばかりの立場で、自分の訓練時間を舞に分けてあげてほしいと大河内に頼む柏木。自分を過信してしまう悪い癖が出てきてしまっている。
熱が出た舞にお見舞いの品として同室の矢野(山崎紘菜)に渡したのがアイスの「ゴッリゴリさん」(夜ドラ『あなたのブツが、ここに』(NHK総合)からの再登場)。さらに部屋のドアノブには大河内が食堂の宮田を通して舞に渡したアイス(こちらは「Heiji Snow」。いろいろとズレてる……)がかかっていた。
大河内にアイスのお礼をしたことをきっかけにして、舞は教官の本来の優しさを目の当たりにすることになる。大河内もかつて自衛隊時代に風邪を引き、先輩にアイスを差し入れしてもらった経験があった。その時に彼が考えていたのが、「飛べないことがつらい」ということ。「空を飛べるから」というのを理由に教官になった、生粋のパイロットでもある。
かつては舞もそうだった。なにわバードマン編でサークル時代に、琵琶湖の上を人力飛行機で初めて飛んだ瞬間。舞が感じたのは大空を飛ぶ純粋な楽しさ、喜びだったはずだ。それが今では、同期の水島(佐野弘樹)がフェイルされてしまったことへの悔しさをバネにして、大河内を見返すことへと目的が変わってしまっていた。