『舞いあがれ!』山下美月&赤楚衛二を通して考える、“自分の言葉を伝える”ことの重要さ

『舞いあがれ!』久留美&貴司が親と向き合う

 さくら(長濱ねる)が開業させた「みじょカフェ」に足を運び、一太(若林元太)と豪(哀川翔)にジェット機のパイロットになることを告げた舞(誰もが予感していたであろう一太の恋心を無理にラブロマンスとして描かないのも、「なにわバードマン編」のポリシーと通ずるものを感じさせる)。大阪に帰ろうとする直前のタイミングで、浩太は祥子にほぼ駆け落ちのような状態でめぐみを大阪に連れていったことに対して頭を下げる。それは24年前のこと。祥子もまた「二度と帰ってこんでよか」という言葉で最愛の娘を送り出してしまったことをずっと悔やんでいた。

 苦労するに決まっている、逃げ帰ってくると娘を信じてやれなかった、あの日。それから祥子は浩太からの年賀状で幸せに暮らしていることを知っていた。祥子は帰ってこなかった「それが寂しくて、嬉しかった」と親心を明かす。「めぐみば幸せにしてくれてありがとうね」というめぐみ本人の耳にも届いていたそのセリフは、24年もの間、浩太とめぐみの心にあったわだかまりを解く温かな自分の言葉だ。

 五島からの帰路、祥子が操縦する「めぐみ丸」から舞は10年前と同じ飛行機を見上げ、自身を鼓舞する。第8週「いざ、航空学校へ!」からは航空学校編がスタート。脚本も嶋田うれ葉へとバトンタッチとなる。公式サイトにもすでに紹介されているが、登場するのは教官の大河内守(吉川晃司)や舞の同期となる柏木弘明(目黒蓮)といった面々。夢への一歩を歩き始める舞には、想像以上に厳しい向かい風が待ち受ける。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月、目黒蓮、長濱ねる、高杉真宙、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、吉谷彩子、鈴木浩介、高畑淳子ほか
作:桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽:富貴晴美
主題歌:back number 「アイラブユー」
制作統括:熊野律時、管原浩
プロデューサー:上杉忠嗣
演出:田中正、野田雄介、小谷高義、松木健祐ほか
主なロケ予定地:東大阪市、長崎県五島市、新上五島町ほか
写真提供=NHK

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