ファイルーズあい×悠木碧×成瀬瑛美が揃い踏み! 『プリキュア』出演で得た新たな自分

TVシリーズとは違う『映画プリキュア』だからこその魅力

――みなさんが出演される同時上映『わたしだけのお子さまランチ』は併映作品となりますが、映画だからこその魅力はなんでしょうか?

ファイルーズ:なかなか交わることがなかった作品が交わることで生まれる世界観や、会話が魅力だと思います。

悠木:全編通して多幸感に溢れているのがプリキュアの魅力だと思うのですが、やはりドリームマッチがかなうとそれが増すなぁと思いました。プリキュア慣れしているファンの方たちだと、「このキャラとこのキャラが映画で喋ったら、こうなるんじゃないか」と想像して観ていらっしゃる方もいると思います。今回も、「やっぱり思った通りになったぞ」という時もあれば、「なるほど、この子とこの子が喋るとこんな表情を出すんだね」と新しい表情をお楽しみいただけることもあるんじゃないかと思います。さらに劇場版は作画が大幅にがブラッシュアップされて表に出ているので、大画面でお楽しみいただける画も魅力的です。あとは、映画館で観ることで、みんなで感動したりワクワクドキドキしたりできること。映画ならではの楽しさですよね。

成瀬:私も、映画館にプリキュアを観に来てくれている方を見るのがすごく好きですね。親子連れもたくさんいらっしゃいますし、本当にプリキュアが好きなんだなという大人の方もいらっしゃいますし。作品を観ている時はみんな同じ、キラキラした瞳で画面を見つめているので、癒しの空間です。さらにプリキュアの映画は入場者プレゼントがもらえるので、家に帰ってからもそれを見るたびに思い出せるのがいいですね。大人はもらえない……。

――本当だ、対象が中学生以下だ。

成瀬:お子様は是非楽しんでください(笑)。

――入場者プレゼントは貰えなくても、やはり子供向けの作品とはいえ、むしろ大人が観るからこそセリフの真意が逆に深く刺さったり、「こんなテーマを扱うんだ」と驚くことがあるのが『プリキュア』だと感じます。みなさんが実際に大人の目線で作品に対して驚いたこと、感心したことは何ですか?

ファイルーズ:全体的なテーマの話になりますが、『トロピカル~ジュ!プリキュア』は、メイクで気合を入れるというイメージの作品です。メイクは昔の価値観だと、人に可愛いと言ってもらったり、受けをよくするためだったり、誰かのためのものなんですよね。“王子様のためのメイク”という表現をしています。それが主流だった頃から時代の変化にもあわせて『トロピカル~ジュ!プリキュア』では、“自分に気合を入れるためのメイク”、自分受けを高めていくことを描いていて、それが私のメイクするときのモチベーションと一緒だったので、嬉しくなりました。

悠木:花寺のどかを演じる上で、「この優しすぎる女の子を、どうやってこの子を戦わせるんだろう」という部分が大きな課題になっていました。戦いに向かうまでの心の積み木をどうやって組めば良いのか、いろいろ試行錯誤して……。そうしていく中で、「彼女が優しいまま生きていける世界ってどういう世界なんだろう」ということを、考えさせられたんです。優しい人って、どうしても搾取されやすいじゃないですか。優しいがゆえに。それが、犠牲に見えずに彼女の意思で優しくいられる、守られる社会ってどういう社会なんだろうね、というのが一つ、彼女と1年付き合ったなかで考えていたことでした。それが、『ヒープリ』なりの答えとして描かれます。それが合っている、間違っているとかではなくて、誰かがのどかの事を思って、「この世界が、のどかのような優しい子が笑顔で優しいままでいられる世界でありますように」と願って作品を作った…ということに、未来への祈りが込められているなぁと思い至ったんです。優しい人が笑顔で暮らせる社会を想像することって、現実にも落とし込めるテーマだと思うんです。私たちの世界にあの子が今来たら、あの子の優しさではきっと生きていけない。それが辛い。でも、『ヒープリ』に憧れて子どもたちが育ってくれたら、少しでも優しい社会に繋がるかも、と思ったんですよね。

成瀬:そういう深い部分は多いですね。『スタプリ』はもちろん、絶対的にお子様が楽しめるように作られていますが、大人しかわからないんじゃないかなという表現もあります。ちょっとピンポイントでいうと、お話の後半で、主人公のひかるちゃんがずっと仲良くしていた、天文台の守り人のような「遼じい」というキャラクターの内面が描かれた回です。遼じいには幼なじみがいて、それが主人公のおじいちゃんとおばあちゃんなのですが、子どものときは3人組で楽しく遊んでいたのに、おじいちゃんとおばあちゃんは結婚して、幸せな家庭を築いていた。その2人は遼じいに対して、「遼ちゃんは夢を叶えたんだね」と言って賞賛を贈るんです。しかし、遼じいからしたら自分と2人を比べる目線で、ちょっと切なげに、「僕はやりたいことをやって夢を叶えたけど、あの2人はどんどん家庭を作っていくんだ」と言うのです。その2人の子どもが生まれたり、孫のひかるちゃんが生まれたりしていく過程をずっと身寄りのない状況で1人、見つめているという姿がすごいセンチメンタルな描写で……。私は大人として観ていて、自分も未婚だけどやりたいことはできている、という立場であるので非常に刺さって、泣きながら観ました。そうやって、子どもが観てもなんとなくわかるし、大人が観てもグッと刺さるような展開が良いタイミングで挟まれてくるので、「プリキュアはやばいな、侮れないな」と思って演じさせていただいていましたね。

■公開情報
『映画デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!』
同時上映『わたしだけのお子さまランチ』
全国公開中
声の出演:菱川花菜、清水理沙、井口裕香、茅野愛衣、高森奈津美、日岡なつみ、半場友恵、前野智昭、内田雄馬、花江夏樹
映画主題歌:「ようこそ、お子さま♡ドリーミア」歌:後本萌葉、作詞:大森祥子、作曲・編曲:森いづみ
原作:東堂いづみ
監督:座古明史
脚本:田中仁
音楽:寺田志保
総作画監督・キャラクターデザイン:松浦仁美
作画監督:廣中美佳
美術監督:渡辺佳人
色彩設計:清田直美
撮影監督:高橋賢司
製作担当:星郁也
配給:東映
映画デリシャスパーティ プリキュア製作委員会:東映アニメーション、東映、ABCアニメーション、バンダイ、ADKエモーションズ、マーベラス
©2022 映画デリシャスパーティ プリキュア製作委員会
公式サイト:https://2022.precure-movie.com/
公式Twitter:@precure_movie

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