ABC-Z 河合郁人が語る、“バッドガイズ”エピソード King & Prince 神宮寺&髙橋に嫉妬?

 『シュレック』『ボス・ベイビー』など、数々のヒット作を手がけてきたユニバーサル・スタジオとドリームワークス・アニメーションによる最新映画『バッドガイズ』が10月7日から公開される。

 本作の主人公は、世界中で指名手配されている伝説のワルい奴ら“バッドガイズ”。天才的“スリ”のミスター・ウルフをリーダーとする怪盗集団だ。ウルフが率いるのは、皮肉屋の“金庫破り”スネーク、冷酷な“変装の達人”シャーク、短気な“肉体派”ピラニア、そして“天才ハッカー”の毒舌ガール・タランチュラ。

 本作の日本語吹替版でピラニア役を演じるのは河合郁人(A.B.C-Z)。吹き替え声優は初挑戦という河合に、収録の裏側や、“バッドガイズ”なエピソードを聞いた。

歌唱シーンもある吹き替えに悪戦苦闘

ーーピラニアという役を演じるにあたって心掛けたことはありますか?

河合郁人(以下、河合):まず、自分と似てるところがないか探しました。自分とは程遠かったのですが、サイズ感が自分と似ていて、小さい中でいきった部分だったりケンカっ早い部分がピラニアの可愛い部分だったりするので、そういうところをどう声で表現できるかは考えながらやりましたね。逆にずっと率先して、俺に任せろみたいな感じを思いっきり出した方が、このサイズ感だと可愛さが出るのかなと思って。とりあえず勢いよく、思い切りやるように心掛けましたね。必要以上にテンションを上げるようにしたのと、声を録っている時の体制も、足をすごく広げて喋るようにしました。自分をどれだけ大きく見せられるかは苦戦しましたね。

ーー作中では「グッド・トゥナイト」の歌唱シーンもあります。

河合:台詞の部分と違う日に、歌だけ録ったんですけど、しっかり時間をかけて、指示を出してくださる方に色々聞きながら歌いました。「なるべく普段歌ってる歌声じゃない、アイドルの河合郁人さんじゃない雰囲気で歌ってください」と言われたんですけど、20年以上アイドルで歌っていたので(笑)。なるべく自分の歌の癖を出さないように、ピラニアの映像を見て、ピラニアだったらどう歌うかなというのを想像しながら歌っていました。ピラニアは熱い魂みたいなもので、感情で歌うキャラクターなので、歌というよりも本当に台詞に近いような気持ちで歌いましたね。この歌は結構キーが高めで、A.B.C-Zで歌ってる時に僕が出すキーではないので、今でもちゃんと出せたかなって不安になるぐらい。あそこまでのキーを出すのは、最初で最後だと思います。

ーー今回映画の吹き替え声優初挑戦ということで。吹き替えに関して苦労したことはありましたか?

河合:「あまり声は変えなくていい」と最初に言われたのですが、「でも河合はなるべく出さないようにしなきゃいけない」というのが難しかったですね。歌の時もなるべく河合を出さないように、台詞も感情でピラニアの動きとピラニアがどう思ってるかという感情でなるべく声を出すようにしました。普段の自分の声から無駄なノイズを消した感じになっています。しっかり伝えるところは伝えて。自分は笑い方が変わってるってよく言われるので、笑い方のシーンもなるべく違う笑い方にしました。自分の声なんだけど、自分になりすぎない、作った声になりすぎないっていう、匙加減がすごく難しかったです。

ーー共演者の方に声優の先輩として教わったことはありますか?

河合:僕の収録が一番最初だったので、英語の台詞と掛け合いしているかたちで録ったんです。出来上がってからやっと、ちゃんと掛け合いになっている、チームになっているところに感動したんですけど。後日、ファーストサマーウイカさんにバラエティでお会いした時に、「河合さんの声がぴったりはまっててすごいよかったです」と言ってくださったので安心しました。確かに、完成した作品を観た時に「すげーできてる!」と思いました(笑)。録ってる時は正直、自分の声が違うキャラクターになっていることに違和感がありましたね。

ーー以前からアフレコに興味があって、今回決まった時は嬉しかったというコメントを出されていましたが、どういう点で興味があったんですか?

河合:NHKのEテレさんでキャラクターのアテレコを約1年前からやっていて。それは全然声を変えてやっているんですけど、その後、A.B.C-Zのラジオに日髙のり子さんが来てくださって、放送以外にも声優としてどうやっていらっしゃるかっていうお話を聞いたりしたので、興味がありました。声優さんの声だけの表現方法は、自分の中で持っていなかったものなので。尊敬という部分と、自分もバラエティとかラジオとかいろいろなお仕事をさせていただく中で、声だけでこれだけ表現力をつけられるようになったら、1つの武器になるなと思って、興味を持ちましたね。今回『バッドガイズ』の声を録っている時も、普段どれだけ表情と手の動きでごまかしてたんだろうって、自分で思いました。声だけで伝える凄さは本当に感じましたね。

河合の考える“バッドガイズ”たちの魅力

ーーご自身とピラニアはあまり似ていないというお話でしたが、自分はこれかなと思うキャラクターはいましたか?

河合:スネークかな。やっぱり大切な人とか仲間とかに対して、「あれ? 俺信用されてないのかな」って結構気にするタイプなので。そういう部分では、スネークの強い部分は似ていないんですけど、根っこの部分はちょっと似てるなっていうのは観ていて思いましたね。結局やっぱり仲間でいたいし、いたいけどそれが素直に表現できなくて。1回自分は身をひいてしまうみたいな気持ちはすごくわかりましたね。

ーー逆にA.B.C-Zのメンバーの中でピラニアっぽいなと思う人はいますか?

河合:グループで?……いないね(笑)。いろいろやったりとか飛び回ったりという部分では似てるかもしれないですけど。ピラニアも意外と常にみんなのことを見ているし。あとツッコんだりとか、そういう部分は僕と似てるかもしれないですね。タランチュラはパソコンだったり機械系が得意なので、メンバーだったらゲームが好きな五関(晃一)なのかな。でもやっぱり、同じ5人グループって特技と個性がバラバラなのにまとまるんだなっていうのは、観ていて思いましたね。

ーー自身がバッドガイズだなと思う瞬間はありますか?

河合:作品でも同じようなシーンが出てくるんですけど、結構やきもち妬くというか、嫉妬しちゃうので。仲良い後輩が違う先輩とご飯食べに行ってたりすると、ちょっと嫌だったりします。あとは好きな先輩、例えば木村(拓哉)さんのラジオに僕も出たことあるんですけど、King & Princeの神宮寺(勇太)と髙橋海人がゲストで出るって聞いたら、ちょっと悔しいって思ったりとか(笑)。そういうやきもちとか嫉妬は軽くしたりします。

ーー逆にグッドガイズになる瞬間は?

河合:人が喜んでくれたりとか笑ってくれたりっていうのは、ものすごく嬉しいです。自分に頼ってくれたりとかすると、すごい嬉しいから、尻尾を振る気持ちはわかりますね。

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