『トモダチゲームR4』見るほどに全員が怪しい? 最終回前にあまりに多い謎

『トモダチゲームR4』あまりに多い謎

 敵も味方も分からない、いつ追放されるとも分からない状況下でドミノ16万個を並べ続ける「友情の檻ゲーム」。脱獄のカギを手に入れたという人物がある条件を出したことで、参加者のパワーバランスは大きく変化を見せる。しかし『トモダチゲームR4』(テレビ朝日系)第7話には、爽快などんでん返しが待っていた。

 どうしたって多数派が有利な状況で、イニシアチブを握ったのは種田(小越勇輝)。見せかけの優しさで恵子(山下容利枝)の心を掴み、宮部(皆本麻帆)にも近付き、その人たらしぶりで権力を得ていく。状況を見た友一(浮所飛貴)ら少数派も、一人また一人と多数派に合流。種田の甘い毒に、ゲームはすっかり支配されたかのように思われた。

 しかし多くの視聴者は「友一の行動にはきっと意味がある」と、確信を持って見ていたに違いない。予想通り、事態は終盤にひっくり返る。やはり、友一ら少数派の動きは種田を騙すためのフェイクであり、ひいては宮部までもが友一のコントロールのもと、種田を出し抜いていた。前回、違和感を覚えた四部(井上瑞稀)の行動も、友一と宮部の指示によるもの。追い詰められてなお、脱獄のカギを手に無敵ぶる種田に、友一は冷酷な言葉を言い放つ。

 種田は追放され、ルールを破って暴力行為に及んだ参加者らも退場。ゲームには、友一、天智(佐藤龍我)、紫宮(藤井直樹)、クロキ(深水元基)の4人だけが残った。彼らが、力を合わせてドミノを完成させようと円陣を組み、笑顔を見せるシーン。ありありと漂う、うすら寒いほどの嘘くささは彼らの芝居と演出の妙だ。読み通り、クロキはひそかに脱獄のカギを手にしていた。脱獄決行を前に、暴れ、踊り、ドミノを倒して陶酔するクロキ。多数の作品でインパクトのある役どころを務める深水元基だが、彼が見せる格別の狂気には何度、震えたことだろう。

 しかし、あれほど簡単に鍵が見つかるだろうか? そもそも鍵が2つあることも不自然。友一が作ったのは、ストッパーだけだったのか? という点は、おそらく多くの視聴者が引っかかりを感じているだろう。

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