『コンジアム』『新感染』など Netflixで観られる夏を涼しむ韓国ホラー映画4選
『コンジアム』(2018年)
怪奇現象と聞いただけでもゾッとするが、この恐怖を自ら体験しに行った人はいるだろうか。『コンジアム』は若者たちが実在する世界7大心霊スポットである「コンジアム精神病院」に潜入し、YouTubeでライブ配信をするストーリーで、一味違った新たな恐怖体験ができる。
「コンジアム精神病院」は、402号室の扉を開けると呪われると言われ、訪れた男子高生が行方不明になったり、女子高生が自殺または昏睡状態に陥ったりという噂まである。この402号室の真相を暴くべく、ライブ中継を試みるのはYouTubeチャンネルの「ホラータイムズ」。主宰者がリーダーとなり、一般から参加を募った男女6名それぞれがアクションカメラを身につけ、一緒に潜入しているかのような臨場感が味わえる。パニックになる彼らの先に何があるのか、何が起きたのかわからない状況がさらに恐怖を煽るのだ。
「コンジアム精神病院」は1961年に開業。1979年に患者が謎の集団自殺、病院長が行方不明になり閉鎖して以来、心霊スポットとなった。一番恐ろしいのはこの廃病院が実在しているということ。冒頭の質問は取り消そう、そんな場所に足を踏み入れるものではない。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年)
韓国ホラーと言えばソンビものは欠かせない。『新感染 ファイナル・エクスプレス』は韓国で1000万人以上の観客動員数を記録した大ヒット作で、韓国ゾンビブームの火付け役となった作品でもある。
主人公のソ・ソグ(コン・ユ)は娘のソ・スアン(キム・スアン)を別居中の妻のもとへ連れて行くために、ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXに乗車。出発直前にソウル駅周辺で不審な騒ぎが起き、2人の乗った車両にも謎のウィルスに感染したひとりの女が転がり込む。出産間近の妊婦と夫、高校生のカップルなど大勢を乗せて疾走する列車内で、凶暴化した感染者が乗客を次々と襲い始めーー。
冒頭からすでにクライマックスを迎えたようなパニック状態の地獄絵。絶え間なく襲いかかってくるゾンビから逃げるだけでもスリルは満載だ。ゾンビの弱点を突いて突破するシーンは緊張感がありながらも面白い。窮地に立たされた中で試される人間模様の残酷さも描かれているが、父親のソグと妊婦の妻ソンギョン(チョン・ユミ)を持つ夫サンファ(マ・ドンソク)が愛する人を守る姿は、涙なしには乗り越えられないシーンも。始終手に汗握ること間違いなしの大傑作ゾンビ映画をぜひ堪能してほしい。