『ムカデ人間』ディーター・ラーザー遺作 世にも不可思議な純愛描く『ノベンバー』10月公開
世にも不可思議な純愛を描いた東欧ダークラブストーリー『ノベンバー』が10月29日に劇場公開されることが決定し、あわせてティザーポスター、場面写真、予告編が公開された。
原作は、エストニアの作家アンドルス・キビラークの『レヘパップ・エフク・ノベンバー(Rehepapp ehk November)』。監督を務めたライナー・サルネが、“全てのものには霊が宿る”というアニミズムの思想をもとに、異教の民話とヨーロッパのキリスト教神話を組み合わせ映画化した。
月の雫の霜が降り始める雪待月の11月、「死者の日」を迎えるエストニアの寒村。戻ってきた死者は家族を訪ね、一緒に食事をしサウナに入る。精霊、人狼、疫病神が徘徊する中、貧しい村人たちは「使い魔クラット」を使役させ隣人から物を盗みながら、極寒の暗い冬をどう乗り切るか思い思いの行動をとる。農夫の娘リーナは村の青年ハンスに想いを寄せている。ハンスは領主のドイツ人男爵の娘に恋い焦がれる余り、森の中の十字路で悪魔と契約を結ぶーー。
儚い恋心に揺れる農家の娘リーナを演じるのはレア・レスト。男爵の謎めいた娘には、パフォーマンスアーティストとして活躍するジェット・ルーナ・エルマニスが扮し、本作が女優デビュー作となった。2人のヒロインの気を引こうとする農家の青年ハンスを演じるのは、ヨルゲン・リク。そして『ムカデ人間』のハイター役で知られるディーター・ラーザーが男爵役を担当。2017年に撮影した本作が彼の遺作となった。
■公開情報
『ノベンバー』
10月29日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
出演:レア・レスト、ヨルゲン・リイイク、ジェッテ・ローナ・ヘルマーニス、アルヴォ・ククマギ、ディーター・ラーザー
脚本・監督:ライナー・サルネ
撮影監督:マート・タニエル
セット・デザイナー:ヤーグ・ルーメット、マティス・マエストゥ
編集:ヤロスラフ・カミンスキー
サウンド・デザイナー:マルコ・フェルマース
作曲家:ジャカシェク
プロデューサー:カトリン・キッサ
提供:クレプスキュールフィルム、シネマ・サクセション
配給:クレプスキュール フィルム
2017年/ポーランド・オランダ・エストニア/B&W/115分/5.1ch/DCP/日本語字幕:植田歩/原題:November
(c)Homeless Bob Production,PRPL,Opus Film 2017
公式サイト: http://november.crepuscule-films.com