『還魂』ファン・ミンヒョンが正体に気づく イ・ジェウクと師弟関係を超えた愛情も
ダイナミックな演出と緊張感が高まる展開に、最後まで気の抜けなかった『還魂』(Netflixで配信中)の第7話と第8話。
抑えておきたい新たなワードと出来事を確認しよう。それは200年前、テホ国の術士たちの争いの発端となった「氷の石」。還魂術に使われる黒い粉・追魂香を作り出す石だ。追魂香は死者を生き返らせ、魂を入れ替え、人の魂を抜いて気を奪うこともできる恐ろしい粉である。これを求める術士の戦いを終わらせるために「氷の石」を封印したのがチョンジン閣を創立したソ・ギョン先生(ファン・インジュン)だった。以上の点を念頭に置いて進めていきたい。
第6話でチンヨ院を訪れ、行方不明になったムドク(チョン・ソミン)。虚像を作りだす通鏡と呼ばれる鏡の中に閉じ込められていた。通鏡には恋しい人の幻を見せる力があり、ソ・ユル(ファン・ミンヒョン/NU'EST)と世子のコ・ウォン(シン・スンホ)の前に出現したのが幻のムドク。しかし誰よりも師匠のムドクを慕う弟子のチャン・ウク(イ・ジェウク)に現れなかったのはなぜなのか。
見たいままの自分を映し出すのが虚像。とすれば、ウクとムドクは互いの本当の姿を見ていたからだ。ムドクは力が戻って自ら鏡を割ったと言うが、虚像など必要のない二人だから鏡が割れたのだろう。
ここでチン家について触れたい。チンヨ院の扉はチン家の血を引く者しか開けられないはずが、ムドクは自ら扉を開けていた。これによりムドクがチン家と繋がっている可能性は高くなった。行方不明となっているチン家の長女ブヨンの名前が度々浮上しているのも引っかかる。
天附官の副官主チン・ム(チョ・ジェユン)はチン家から追い出されても、母親違いの姉でありチンヨ院の院長であるチン・ホギョン(パク・ウネ)の元を何度も訪れていた。チン・チョヨン(アリン/OH MY GIRL)と世子の婚姻を勧めるのは、王室とチン家の両方を手にするためだろう。すでに王室の者を着々と還魂人にしている様子が描かれている。
その頃、チンの手下であるギルジュ(チェ・ジホ)がウクの体に還魂しようと企んでいた。ギルジュがウクの体に入った大ピンチに現れたのは“盲目のムドク”。ウクは盲目のムドクに守られたかのように、ギルジュの還魂は失敗に終わる。やはりムドクの体には盲目のムドクとナクスの魂がいる。そしてナクスを意図的に呼び寄せ、還魂を止められる力があるようだ。