『ちむどんどん』房子と賢三の過去が明らかに サブタイトルに隠されていた今週のヒント

『ちむどんどん』房子と賢三の過去が明らかに

 初めて顔合わせした優子との会話の中で、房子は暢子が自分の中でどんどん大切な存在になっていくことが怖い、と打ち明ける。早くに両親を亡くし、たった一人の肉親だった妹も戦争で失った房子。一緒に商売を続けようと思っていた賢三(大森南朋)とも半ば縁を切る形で別れてしまい、噂が本当なら、一度は愛を誓い合った三郎(片岡鶴太郎)も別の女性と結婚してしまった。

 自分の元から大切な人たちが去っていく経験を繰り返した結果、彼女は諦める癖がついてしまったのかもしれない。きっと二ツ橋のことも大事だからこそ、引き止めて傷つくより、突き放すことを選んだのだろう。

「でも人間は何度も同じ失敗を繰り返すんですね」

 房子の台詞には、何度大切な人を失っても心の拠り所を求めてしまう愚かな自分への嘲笑が含まれているように思えた。その思いを二ツ橋は知る由もないが、そばに居続けることで房子への一途な恋心が身を結ぶ日も訪れる気がする。

 成熟した大人たちの恋愛事情が少し明らかになってきたところで、第11週「ポークとたまごと男と女」でついに暢子にも恋の予感が。予告では、和彦(宮沢氷魚)の「暢子のことが好きなんだ」という台詞が流れる。愛(飯豊まりえ)という素敵な恋人がいる和彦と、暢子の関係はいかに進展していくのだろうか。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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