雨の中泣き叫ぶ吉岡里帆の姿も　萩原聖人×村上淳W主演『島守の塔』予告編＆場面写真公開

　7月22日に公開される萩原聖人と村上淳のW主演映画『島守の塔』の予告編と場面写真が公開された。

　本作で描かれるのは、鉄の暴風と言われた激しい空襲、艦砲射撃、上陸戦の絶望に追い込まれた太平洋戦争末期の沖縄戦。その中で、後世に一筋の希望を託した2人の官僚と沖縄の人々の物語を映画化する。

　萩原が演じるのは、戦中最後の沖縄県知事として赴任し、軍の命令に従いながらも県民の命を守ろうとした島田叡。そして、村上が職務を超えて県民の命を守ろうと努力した警察部長、荒井退造役に扮する。また、島田の世話役の県職員・比嘉凛役を吉岡里帆、凛の妹で看護学徒隊の比嘉由紀役を池間夏海が務め、映画『ひめゆりの塔』に出演した香川京子が現代の凜を演じる。『地雷を踏んだらサヨウナラ』などで知られる五十嵐匠が監督を務めた。

　公開された予告編は、国内唯一の地上戦「沖縄戦」において、一人でも多くの沖縄県民の命を助けようとした萩原演じる島田叡県知事と、村上演じる荒井退造警察部長の苦悩と葛藤、そして絶望の中に見える一筋の光を手繰り寄せようとする吉岡演じる凜の姿が映されている。映像は、沖縄県の平和祈念公園にある「島守の塔」の石碑に向かい「わたし、生きましたよ」と手を合わせ感極まった様子の現代の凜から始まる。「俺は死にたくないから誰かが行って死んでくれとはよう言わん」と大切な家族を残して沖縄県に知事として赴任した島田と、同じく本土から赴任した荒井。そんな2人が、米軍の容赦ない攻撃の前に圧倒的な力の差を痛感していたにもかかわらず、県民を犠牲にしてまでも時間稼ぎをしようとする日本軍に抗う様子が描かれている。2人は、最後の最後まで命がけで県民の命を最優先に戦うが、過酷な状況に2人が必死に立ち向かえば向かうほどに、戦争の悲惨さが際立つ。日本が勝つと信じて疑わなかった凛が、米軍の苛烈な攻撃を目にし、絶望の淵に突き落とされ自決しようとする姿は、多くの県民が沖縄戦で置かれた状況を映し出している。

　予告編のナレーションは、1953年に公開された、沖縄戦でのひめゆり学徒隊の悲劇を描いた映画『ひめゆりの塔』にも出演している香川が務めた。

■公開情報
『島守の塔』
7月22日（金）より、シネスイッチ銀座ほかにて公開
出演：萩原聖人、村上淳、吉岡里帆、池間夏海、榎木孝明、成田浬、水橋研二、香川京子
監督・脚本：五十嵐匠
脚本：柏田道夫
音楽：星勝
製作：映画「島守の塔」製作委員会
配給：毎日新聞社、ポニーキャニオンエンタープライズ
(c)2022 映画「島守の塔」製作委員会
公式サイト：https://shimamori.com/