ヴィランではなく”ヒーロー”として描かれる DC映画『ブラックアダム』特報映像解説

 こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!

 ドウェイン・ジョンソン出演のDC映画超大作『ブラックアダム』の予告編がついにリリースされました!(日本公開は12月2日とのことです)。「ついに来た!」と思った人もいるでしょうね。というのもドウェイン・ジョンソンがブラックアダムを演じる(演じたい)と公言して軽く10年以上たっているのではないでしょうか。そもそもブラックアダム(ちなみにこのヒーローの日本語表記は“ブラックアダム”に統一されたようです。“ブラック・アダム”ではない)とはどういうキャラなのか?

DC映画『ブラックアダム』特報映像

 ビリーという少年が「シャザム!」と呪文を唱えてスーパーマン級のヒーローに変身する、シャザムというヒーローがいます(『シャザム!』というタイトルで映画化され、ザッカリー・リーヴァイがヒーロー役を演じていました)。原作コミックではこのシャザムのライバルとして登場しました。はるか昔、アダムという男が “シャザム=ヒーロー”としての使命を果たすはずでしたが、彼は自分の復讐のためにその力を使う虐殺者・破壊者となってしまう。要は闇落ちしたわけです。そして長い間封印されてしまいますが復活し、ビリー少年=シャザムと戦うことになります。さきほど書いたように、もともとシャザム自体がスーパーマンと匹敵する最強超人ですから、このブラックアダムもおなじぐらい強い。飛行能力、怪力、不死身の体を持っています。シャザムは少年からの変身というプロセスを踏みますが、ブラックアダムはずっとこの状態です。原作コミックでは、シャザムの力はギリシア神話の神々・英雄に由来しますがブラックアダムはエジプトの神々(マーベルの『ムーンナイト』もそうでしたね)の力という設定もあります。

 さて映画版ブラックアダムですが、当初はシャザムが映画化されるにあたって、そのヴィランとして登場する予定でしたが、ドウェイン・ジョンソンが彼を主役にしたい、と方向転換したそうで単独映画になったわけです。もし映画『シャザム!』にブラックアダムが登場していたらヴィラン(悪役)として描かれたでしょうが、今回は彼がメインなので“ヒーロー的”に描かれるようです。この“ヒーロー的”については後で説明します。

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