『逃亡医F』成田凌の好演光る第4話は重要回に 見え始めた怪しい人物の動き
そのころ、すべてを間宮のせいにして「犬のため」だと自身の行動を正答化する佐野、保身しか考えていない間宮、どうにか逃亡を続けたい藤木ーーエゴだらけの3人は衝突していた。そんななか、ジェシカが吐血していることに気付いた藤木。「逃げずに助ける」とジェシカに誓いながら、「逃げたいよ」と、泣き出しそうな声でぽつりと妙子に語りかける。それでも藤木は、佐野ともみ合って怪我をした間宮のことも助けるという。
「きれいごとをきれいに変えていけるような、全うな生き方をしていかなくてはならない」
医師は、手術に失敗しても殺人罪には問われないが、それが「医師免許を持っている特権」であってはならないと、藤木は命に対する誠実な思いを語る。犬であろうと、出会ったばかりの人間だろうと、恋人だろうとーー医手一律の考えに沿って救うのだと。
術中BGMは上條恒彦「だれかが風の中で」。孤独に身を置きながらも、<おまえは風の中で待っている>と信じたい、生きてゆくため、自分自身にそう言い聞かせている、そんな曲だ。とはいえ<痛みは生きているしるしだ>と歌うこの曲、間宮に施した整復を重ねると、少し皮肉っぽくもある。
「罪はつぐなうべき」という言葉、そして佐野に伝わった「きれいな生き方」という考え。藤木は今回も、医師としての技術と志によって信頼を、そして逃亡の協力を得た。正直なところ予告の時点では、第4話は息抜き回、スピンオフになるのではと思っていたのだが、藤木圭介という男の輪郭をよりはっきりとさせる、印象深い回となった。そして怪しさを増す「バイオネオ社」と佐々木。いよいよ、役者は揃ったというところだろうか。
■放送情報
『逃亡医F』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:成田凌、森七菜、桐山照史(ジャニーズWEST)、桜庭ななみ、堺小春、古屋呂敏、和田聰宏、酒向芳、前田敦子、安田顕、松岡昌宏
原作:『逃亡医F』(Jコミックテラス刊)(原作:伊月慶悟、作画:佐藤マコト)
脚本:福原充則
演出:佐藤東弥、大谷太郎ほか
音楽:今堀恒雄
チーフプロデューサー:三上絵里子
統轄プロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤村直人、本多繁勝
協力プロデューサー:吉川恵美子、阿利極
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/toubouif/
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