『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャン=マルク・ヴァレ監督が急逝 悲しみの声広がる

ジャン=マルク・ヴァレ監督、58歳で急逝

 『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(2009年)や『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013年)、『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(2017年)などの作品を手がけてきたジャン=マルク・ヴァレ監督が、58歳で急逝した。

 カナダ・ケベック州ケベック・シティ郊外の山小屋で亡くなったと代理人より報告されており、そのほかの詳細については、現在調査中であると報じられている。

 カナダ・ケベック州モントリオール出身のヴァレは、1995年の『Liste Noire(原題)』で長編映画デビュー。その後、2005年の映画『C.R.A.Z.Y(原題)』が、カナダの映画賞であるジニー賞で最優秀作品賞を受賞、2009年の『ヴィクトリア女王 世紀の愛』は、エミリー・ブラントが主演を務め、アカデミー賞の衣装デザイン賞を受賞し、注目を浴びた。さらに、HIV陽性と診断され余命30日と宣告された主人公の物語を描いた『ダラス・バイヤーズクラブ』は、第86回アカデミー賞において、マシュー・マコノヒーが主演男優賞を、ジャレッド・レトが助演男優賞を受賞したほか、メイク・ヘアスタイリング賞の受賞、脚本賞、編集賞、作品賞にノミネートされるなどの偉業を成し遂げた。

 また、ヴァレの監督としての功績は映画だけにとどまらず、ニコール・キッドマンやリース・ウィザースプーンらが出演したドラマ『ビッグ・リトル・ライズ』(2017年)では、プライムタイム・エミー賞で監督賞をはじめとする8部門で受賞を果たした。

 ヴァレのプロデュースパートナーである、映画監督のネイサン・ロスは、「ジャン=マルク・ヴァレは、創造性や信頼性を、身をもって表し、人と異なる表現で挑戦することを大切にしていました。彼は、真のアーティストであり、寛大で愛に溢れた人でした。彼と一緒に仕事をした人は皆、彼のもつ才能とヴィジョンを目の当たりにしたことでしょう。私にとって彼は友人であり、クリエイティブパートナーであり、兄のような存在でした。巨匠がいなくなるのは寂しいですが、彼が世界に残した、美しくインパクトのある作品はこれからも生き続けることを知り、(せめてもの)慰めとなりました」と追悼の言葉を述べた。

 ヴァレの訃報に対しネット上では「『ダラス・バイヤーズクラブ』や『ビッグ・リトル・ライズ』など、数々の輝かしい作品をありがとう。安らかにお眠りください」「非常に残念です」など、悲しみの声があがっている。

参考

Jean-Marc Vallée Has Died; Director Of ‘Dallas Buyers Club,’ ‘Big Little Lies’ & ‘Sharp Objects’ Was 58|DEADLINE

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