ゲームやリブート作品での再評価続く ホラーアイコンはなぜお馴染みのものが多いのか?

昔のホラーアイコンはなぜ活躍し続ける?

 ハロウィンの季節がやってくるたびに、時代を超えて愛される70〜80年代のキラーたちが顔を覗かせる。キラーといえば、『Dead by Daylight』(以下『DbD』)というゲームにて最近セノバイトことピンヘッドが殺人鬼キャラクターとして追加されたことで、元ネタである1987年のホラー映画『ヘル・レイザー』が再び注目された。『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』に比べると、誰もが一度は聞いたことがある作品というよりは、ホラーファンならお馴染みの作品という印象が強い本作。ただ、実はこれまでに10作もの続編が作られ、現在リブート企画が進んでいるのだ。そんな『ヘルレイザー』が大人気ゲームで取り上げられたことで、元ネタとなっている映画も配信サービスで目のつくところに特集されているのを見かけるようになった。

 『Dead by Daylight』は、非対称型対戦ゲームとして一回ごとの試合で一人のプレイヤーが殺人鬼を操作し、他の4人の生存者を操作する。生存者は殺人鬼から身を隠し、時には走って逃げながらフィールドにある発電機を5台回し切って、ゲートを開き脱出するというのが大まかなルール。セノバイト側の殺人鬼は彼らを追い回し、駆逐する。ゲームの公式が本作のプレイヤーの年齢層を公表しているようなデータはないが、公式サイトの掲示板でのディスカッションを踏まえると、主に10代前半から30代後半までが主なプレイヤー層だと考えられる。ちなみに、本作の対象年齢は、ESRBは17歳以上、CEROは18歳以上に指定している。こういったサバイバルアクションゲームの中では、比較的年齢層が高いように思える。ゲーム内のコラボ作品に70〜80年代の作品であったり、現在の30代が初期プレイヤー世代とも言える『バイオハザード』が選ばれたりするのも、そういった現ユーザーの年齢層が反映されているのかもしれない。

 とはいえ、先述のように幅広い年齢層がプレイしているからこそ、知っている人もいれば知らない人もいて、彼らにとっては新たなホラー映画との出会いに繋がっていく。現時点で本作に登場する映画(ドラマ)が元ネタの殺人鬼キャラクターは、『ヘルレイザー』のセノバイトをはじめ、『ハロウィン』のマイケル・マイヤーズ(シェイプ)、『悪魔のいけにえ』のレザーフェイス(カニバル)、『エルム街の悪夢』のフレディ・クルーガー(ナイトメア)、『SAW』のアマンダ(ピッグ)、『スクリーム』のダニー・ジョンソン(ゴスフェ)、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のデモゴルゴンである。なお、元がゲームで後に映画化された作品でいえば、『サイレント・ヒル』のエクセキューショナー(三角頭)、『バイオハザード』のネメシスがいる。

 また、『DbD』には登場しないが、上にあげた殺人鬼キャラと同じく大人気なジェイソンやエイリアンも、『フライデー・ザ ・13th: ザ・ゲーム』や『エイリアン アイソレーション』などの単独ゲームが最近作られている。このようにして70年代、80年代、そして90年代の殺人鬼がゲームで活躍する2020年代。先日配信されたNetflixオリジナルドキュメンタリーシリーズ『ボクらを作った映画たち』のシーズン3でも、『ハロウィン』『エルム街の悪夢』『エイリアン2』が取り上げられていた。これらの作品が当時観るものを恐怖のどん底に突き落とした一大センセーションだったことは理解できるが、それからおよそ40年近く経った今でもホラーアイコンの代表格に上がってくることは、非常に興味深い。それが意味することは、何十年も前に描かれたといえど、彼らの体現した「恐怖」が時代関係なく我々を怯えさせる本質的なものだったからではないだろうか。



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