【ネタバレあり】『ボイスII』“白塗り野郎”久遠の出生が判明 ついに樋口と直接対決へ

『ボイスII』“白塗り野郎”の出生が判明

 とはいえ、憎みはすれど久遠がここまで樋口に執着する理由が分からない。息子や仲間たちを傷付けるにとどまらず、相棒である石川を永遠に奪った。「憎い」という感情だけでは、説明のつかない点が多い。公式サイトによると、久遠が樋口を狙う真の理由は次週、最終回にて明らかになるようだがーー。

 母・由紀子の幻影と向かい合う久遠の表情は、まるで子どものようだ。口を真一文字にぎゅっと結んで耐える子ども、あるいは、今にも泣き出しそうな子ども。冒頭、由紀子の幻影が「産むべきじゃなかった」と吐き捨てようとしたとき、久遠は怒り、その言葉をさえぎった。世間の声には耐えることができても、母に存在を否定されることは、久遠にとって耐えがたいことなのだ。

 医師になったのは、優秀だった幼い自分を誇らしげに褒めてくれた母の笑顔を追い求めていたからなのか、それとも世間の冷たい声に負けまいとしたのかーーいずれも推察でしかないが、優秀な病理医として生きてきた久遠。しかし心の奥にはずっと「母親に愛されたい子ども」が眠っていたのだろう。唯一、愛されたかった母親の死は、久遠のなかに眠る「愛に飢えた子ども」を目覚めさせ、狂わせた。

 ECUのホワイトハッカー・緒方(田村健太郎)の指を縫合できるタイムリミットまで30分。指の先端が入ったクーラーボックスを手に、久遠が湊東署に出頭してきた。不敵な笑みを浮かべる久遠に、戸惑いを隠しきれない樋口と橘(真木よう子)。「人生は選択の繰り返し」ーー久遠は何を選択し、樋口たちに何を選択させようとしているのだろうか。次週、物語はついに最終回を迎える。

■放送情報
『ボイスII 110緊急指令室』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:唐沢寿明、真木よう子、増田貴久、宮本茉由、中川大輔、藤間爽子
原作: Based on the series “Voice”,produced and distributed
by Studio Dragon Corporation and CJ ENM Co., Ltd,and written by Jinwon Ma.
脚本:浜田秀哉
音楽:ゲイリー芦屋
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:尾上貴洋、能勢荘志、戸倉亮爾 (日テレアックスオン)
演出:大谷太郎、久保田充、西村了(日テレアックスオン)、茂山佳則(日テレアックスオン)
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/voice2/
公式Twitter:@voice_ntv
公式Instagram:@voice.ntv

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる