井之脇海、飯豊まりえ、高嶋政伸ら『ちむどんどん』新キャスト発表 番組ロゴも公開

 2022年度前期NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の新キャストと番組ロゴが発表された。

 朝ドラ第106作目となる本作は、個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く笑って泣ける朗らかな、50年の物語。連続テレビ小説『マッサン』、『昭和元禄落語心中』などを手がけてきた羽原のオリジナル作品となる。主人公・比嘉暢子を黒島結菜が演じ、「語り」を沖縄県出身のジョン・カビラが担当する。

 新たに発表されたキャストは、暢子がふるさとを旅立った後、東京や横浜市鶴見で出会う人々。暢子に絶対的な力を持つレストランオーナー・大城房子を原田美枝子、暢子の直属の上司であり厨房のリーダー・二ツ橋光二を高嶋政伸、暢子の兄・賢秀(竜星涼)が放浪する中で出会う、関東郊外の養豚場の娘・猪野清恵を佐津川愛美、清恵の父・猪野寛大を中原丈雄、暢子の幼なじみである青柳和彦(宮沢氷魚)の勤める新聞社の上司・田良島甚内を山中崇、暢子が暮らす横浜市鶴見の沖縄県人会会長の妻・平良多江を長野里美、暢子が勤めるレストランの厨房の先輩・矢作知洋を井之脇海、和彦の同僚であり恋人・大野愛を飯豊まりえ、暢子の下宿の大家・金城順次を志ぃさー(藤木勇人)、暢子を見守り導く、鶴見の沖縄県人会会長・平良三郎を片岡鶴太郎がそれぞれ演じる。

 制作統括の小林大児は今回発表されたキャストたちについて、「暢子がこれらの素晴らしい出演者たちに揉まれてどのように青春時代を、大人への道を歩んでいくのか、私たちスタッフとしてもやっぱりわくわく、ちむどんどんがいっそう強くなってきます!」とコメントを寄せている。

 また、アートディレクター・小杉幸一が手がけた番組ロゴも公開。小林は、「心(=ちむ)高鳴る(=どんどん)」の言葉の意味から、躍動感や多幸感、優しさや美しさなどを多面的に感じてもらえるような題字デザイン」を心がけたという。「心や愛を表現するために『ちむ』にはハートを内包させています。また、沖縄らしい空や海、人や家族はもちろん物語を紡いでいくにつれ、食と文化、日本までもどんどんつながっていく絆のイメージを様々な色のグラデーションで表現しています」とデザインに込めた思いを語っている。

コメント

原田美枝子(大城房子役)

大城房子は、横浜生まれの沖縄移民2世で、1870年代では、まだ少なかったイタリアンレストランのオーナーです。精神的にも経済的にも自立し、『食』だけでなく、『文化』や『哲学』にも造詣が深い、強くて聡明な房子を魅力的に演じられるようにと、今から楽しみにしています。

高嶋政伸(二ツ橋光二役)

私のデビューは、1988年の連続テレビ小説『純ちゃんの応援歌』。役名は、金太郎。最初の登場シーンの台詞は「ジャーン!」。
この登場シーンは、一度も忘れた事のない感謝のデビューであり、私の役者としての原点です。当時、デビューにあたり、何から何まで力になってくれた我が父、忠夫にきつく言われた、「一番最初に台本をもらった時の感動を忘れるな」という言葉も、今回改めて胸に響いています。
あれから30年以上たちまして、1997年に出演させて頂いた『あぐり』に続き、三度、その原点である連続テレビ小説『ちむどんどん』に出演させて頂くことになり、本当に感激しております。
「一番最初に台本をもらった時の感動を忘れるな」。はい! 忘れません!
今の気分は本当に『ちむどんどん』! ですよ、忠夫さん!!
今回頂いた役は、イタリア料理のシェフです。ちょっと頼りないけど、根は優しい。正に、私そのもの(すみません、ちょっと盛ってます)。
とにかく、初心忘れる事なく、真心込めて演じさせて頂きます。

佐津川愛美(猪野清恵役)

好きなもの、大切にしたいもの、とにかくまっすぐな清恵ちゃんを楽しみながら丁寧に演じさせていただければと思います。
養豚場や家族にどう向き合うのか今からとても楽しみです。
「丁々発止の口げんか」というワードがとても気になっています。パワーを蓄えて備えていこうと思います。

中原丈雄(猪野寛大役)

養豚を仕事とする設定に先ずは嬉しく思います。その従事者と云うだけで人間が想像出来て、生活や人生観が見えてくるようです。豚と沖縄の結びつきを思うと、沖縄料理に豚は欠かせない食材ですから、私の育てる豚たちが主人公に大きく関わって来るのではと、今から楽しみです。豚の香り漂う、混じると何処に私がいるのか判らない、そんな男を創れたら。役名が良いですね。「猪野寛大」……猪の様に力強く、心が寛大な男なのでしょうね。役が判ったので後は台詞覚えるだけだ。脳内は人間にならねば。

山中崇(田良島甚内役)

まず、気になったのがその個性的な名前です。田良島という姓は全国でおよそ110人ほどしかいらっしゃらないようです。鹿児島に名字の由来があると言われています。そして名は甚内。田良島甚内。名は体を表すというように、なかなかに一筋縄では行かないキャラクターになるのではないかと予感しています。作品をより豊かに出来るように、ちむどんどんの世界をタラシマと共に歩んでいきたいと思います。

長野里美(平良多江役)

平良多江さんは私と同じ横浜生まれで沖縄ことばはしゃべれません。けれど夫と共に暢子たち沖縄県人の面倒を篤く見る、いわば「東京のおっかさん」。夫の過去に何やら感じたりしつつも、夫を立て(素の私が苦手とするところですが・笑)、にぎやかに明るい家庭を作って行きたいと思います。暢子が慰められ、元気づけられ、時には泣けるような、そして全国の若い人から「あんな人たちが傍にいてほしい!」と思われるような素敵な県人会を、そしてそんな県人会を支える多江さんを目指します!

井之脇海(矢作知洋役)

矢作は人付き合いが苦手で、不器用で頑固な“世渡り下手”な人物。第一印象は良くない印象を持たれやすい矢作ですが、接していくうちに何故か放って置けなくなってしまう、噛めば噛むほど味が出るタイプだと思います。
観ている方に、矢作の、ひねくれた言葉の裏にある真意や、台本に描かれていない人生を想像して、噛むように矢作を味わっていただけたら嬉しいです。魅力的な人物になるように頑張ります。

飯豊まりえ(大野愛役)

初めて連続テレビ小説に出演させていただいたのは10代の頃でした。あの頃にしかできなかった経験や、見ることができた景色が今の私に繋がっています。ご縁に感謝し、真摯に大野愛さんと向き合っていきたいと思っております。
当時はまだ多くなかった女性の新聞記者ということで、意志を持って仕事をしていくという部分は、自分の気持ちとしても通ずるものがありますし、当時の社会の中でそれを決断していく彼女の心の動きも丁寧に演じられればと思っています。今から出演者の方々とのお芝居がとても楽しみでしかたありません。

志ぃさー(藤木勇人)(金城順次役)

今回は「あまゆ」という沖縄食堂兼飲み屋の店主ということで、「あまゆ」(あま世。甘い世のことで、沖縄方言で、苦しいことの無い世界のこと)は苦労の末つかむ幸せという感じなので、訪れるお客達と苦楽を共にしながら娘と一緒になって、日々鶴見の中の沖縄で沖縄出身者に憩いの場所を提供する店としての役目を果たせればと思っております。

片岡鶴太郎(平良三郎役)

上京してきた沖縄県民のためにいろいろと世話役を担い、面倒みがよい沖縄県人会の会長。何かトラブルがあれば県民の盾になるという男気のある人物です。
堅気やアウトローな面、シリアスな面、コミカルな面。さまざまな一面を持ち合わせ人生の歩みのなかで、矛盾というものが出てくると思います。その矛盾をうまく結合させて生きていく術を持っている男だと伺っております。
その矛盾の結合をうまく表現する人物を演じたいと思っております。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』
NHK総合にて、2022年春放送
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマ情報」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる