小芝風花が表現する主人公の心の機微 『モコミ』萌子美に訪れた変化が最終回へのカギに

『モコミ』小芝風花が表現する心の機微

 最初は家族や周囲を心配させぬようにと千華子の意見に同調し、「元々これが普通なんだし。なくてもいい能力だったし」と気丈に振る舞っていた萌子美も、佑矢(加藤清史郎)には本心を打ち明ける。「怖い。今の私は私じゃない」と。

 大人になればなるほど、“物分かりが良い”振りを覚え、自分の本音にさえも何かしらの理由や理屈をつけて気づかぬように目を背けてしまいがちだ。打算や取り繕うことのない“本当の自分”“元々の自分”をまさかの清水家の中でも一番肩身の狭い思いをしていそうな伸寛が、今まさに取り戻そうとしている。そんな父親の姿がきっと萌子美や俊祐にとっても刺激になっていくのだろう。

 ラスト2話。清水家の「地方移住」計画は進むのか。萌子美はじめ清水家の皆が「本当の自分」を取り戻せるのか。これから先、皆にとっての“雨のち晴れ”が待ち受けているように祈るばかりだ。

■佳香(かこ)
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで劇場鑑賞映画本数は年間約100本。Twitter

■放送情報
『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:00~23:30放送
出演:小芝風花、加藤清史郎、工藤阿須加、田辺誠一、富田靖子、橋爪功、水沢エレナ、内藤理沙ほか
脚本:橋部敦子
演出:竹園元(テレビ朝日)、常廣丈太(テレビ朝日)、鎌田敏明
音楽プロデュース:S.E.N.S. Company
音楽:森英治
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:竹園元、中込卓也(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
制作著作:テレビ朝日
制作協力:メディアミックス・ジャパン(MMJ)
企画協力:オスカープロモーション
(c)テレビ朝日

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