『HOKUSAI』新公開日が5月28日に決定 新予告&新ポスター、柳楽優弥と田中泯のコメントも

 公開が延期されていた映画『HOKUSAI』の新たな公開日が5月28日に決定。あわせて、新たな予告編とポスタービジュアルが公開された。

 

本作は、19世紀にヨーロッパでジャポニズムブームを巻き起こし、ゴッホ、モネ、ドガなど数々のアーティストに影響を与え、西洋近代絵画の源流となった、世界で最も有名な日本人の一人・葛飾北斎の半生を映画化した人間ドラマ。

 北斎の青年期を柳楽優弥、老年期を田中泯が演じW主演を務めるほか、玉木宏、瀧本美織、永山瑛太、阿部寛らがキャストに名を連ねる。『探偵はBARにいる』シリーズなどの橋本一が監督を務めた。

 公開された新ポスタービジュアルでは、「絵で世界は変わるのか?」というコピーとともに、柳楽、田中に続き、蔦屋重三郎を演じる阿部、柳亭種彦を演じる永山、歌麿を演じる玉木、北斎の妻・コトを演じる瀧本、高井鴻山を演じる青木崇高らの表情が切り取られている。

映画『HOKUSAI』 90秒予告編
映画『HOKUSAI』30秒予告編

 新たな予告編は、天才絵師・葛飾北斎が若かりし頃を回想する場面からスタート。人気浮世絵版元・蔦屋重三郎や、歌麿、写楽などライバルたちとの出会いや、幕府によって浮世絵や戯作などの厳しい取り締まりにもめげず筆を取り続ける北斎の姿が描かれている。

 新公開日決定に際し、柳楽と田中からはコメントも寄せられた。

柳楽優弥 コメント

新たな公開日決定

2020年に(僕自身の作品も)延期が続いたので、少し悔しい思いもあったのですが、2021年という今だからこそ、この作品をご覧いただき、より一層、北斎の持つ力強さやパワーを感じて頂くことができるのではないかと思います。ぜひ多くの方にご覧頂きたいです。

本作のメッセージ性

世の中の色々なことが様変わりしている中、僕自身もまた新たに一つずつ積み重ねて、ニューノーマルを作り出して行かなければと感じています。
北斎の持つ力強さ、目標や夢に向かって自分を信じ突き進んでいく力は、今この時代においてとても必要なエンターテイメントの力になるのではないかと思います。今この時代を生きる人たちの背中を押してくれるような北斎の強い信念とエネルギーを感じて頂けたらと思います。

鑑賞者へのメッセージ

“目標や夢に向かって突き進んでいっていい”ということを、北斎は物凄いエネルギーを持って突き進んで証明していたのだと思うし、その生き様から勇気をもらえると思います。映画『HOKUSAI』は、皆さんの背中を押せるような作品になっていると思いますので、ぜひ劇場でご覧頂きたいです。

田中泯 コメント

新たな公開日決定

撮影中の興奮は、いまだに僕の中に残っていてたくさんのことが思い出されます。いよいよ今年5月に公開ということになりました。
たくさんの人たちが見てくださる、そしてその感想をみんなが話しあい、だべり、つまみにされるかもしれませんが、そんなことで人々の言葉の中に北斎がまた生き返ってくるというか、生まれてくるといったらいいのか、そんなことが起きると思います。北斎は本当に憧れの素晴らしい男です。
そして演じているのが僕ということが本当に不思議な話で、こんなことが現実に起こるんだなっていまだに驚いています。
でも、実際に皆さんがご覧になる北斎はかなりスゴイです。楽しみにしていてください。

本作のメッセージ性

映画の中でも北斎は、自分が生きている時代を「こんな時代」「いやな時代」だと言っています。
現在、世界中で悶々とし、ムカムカとし、そして落ち込み、今私たちはとても苦しい時間のまさにその渦中にいるわけです。北斎は、そうゆうものに対して立ち向かったわけです。常識破りでもあったと思います。一人の人間が90歳になろうとしているのにもっともっと生きたい、まだまだやることがある、死にたくないとはっきり思う。これは今でも僕たちはほんとに見習わなきゃいけないと思います。生き生きと死んでいくというか、死ぬまで生き生きとしてそして死んでいく。でもどんなに計画的に生きていても、なかなか思い通りにはならない。数年経てば、こうだと思っていたものも自分の中で壊れ、あるいは自分でぶち壊し、常に生まれ変わるようにして生きている。北斎は、家を変え名前を変え生きていた。あるいは彼の眼に見えるものも変化していったかもしれない。でも、一人の人間としてこれが当たり前なんだと、僕は強く言いたいと思います。
たしかに北斎は天才だと思いますが、天才だから出来たのではなく、自分が最も生き生きと感じるその生を生きるべきだということです。これは架空のことでもなく見果てぬ夢でもない。僕たちは自分を卑下することなく、夢を追いかけ続けることだけで、もっと生き生きとしていられるはずです。
自分も、そんなにもういつまでも生きられるわけじゃない。でもやっぱりダラダラと生きたくはないと思っています。
ほんとに好きなことを探し、やらなきゃならないことを自分に課して生きていくようなことを、北斎みたいにやってみたいと思っています。

鑑賞者へのメッセージ

とにかくがんばって生きましょう!
想定外なんて言葉はもういらないです。想定外なんてもうこれから延々と続くと思うんです。
僕は、人類全体が大冒険をしなきゃならない時代にさしかかっていると思います。
一人の人間の生きる生き方みたいなものがもっともっとたくさんになって、それで世の中が動いていったらスゴイだろうなって思います。
本当は、人間分だけ生きるパターンがなくちゃいけないはずなんです。そしてお互いを尊敬したり、しっかりと保護したり、あるいは激励しあって、生きていけるようになったらすごくいいんじゃないかなって思います。映画を見ていただければ、皆さんにも絶対わかっていただけると思うんですが、北斎は「ちがう!人間はそんなもんじゃない!」っていうようなことが、毎日のように自分の中でうごめいていたんだろうと思います。
その北斎が、歳を取っても変わらず生き続けられた。これはもうどう考えたって憧れるしかないじゃないですか。でも単に憧れるだけじゃなく、自分の中に一体何がムカムカするものとしてあるのかっていうのは、皆さんと一緒に考えてみたいし、あるいはこの映画からみなさんが一体何を受け止めるのかっていうのはものすごく大事なことのような気がしています。なんせ北斎ですからね。スゴイです。

■公開情報
『HOKUSAI』
5月28日(金)全国ロードショー
出演:柳楽優弥、田中泯、玉木宏、瀧本美織、津田寛治、青木崇高、辻󠄀本祐樹、浦上晟周、芋生悠、河原れん、城桧吏、永山瑛太、阿部寛
監督:橋本一
企画・脚本:河原れん
配給:S・D・P
(c)2020 HOKUSAI MOVIE
公式サイト:www.hokusai2020.com
公式SNS:@hokusai2020

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「映画情報」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる