亀梨和也の迫真の演技に引き込まれる 『レッドアイズ』第7話は緊張感マックス

『レッドアイズ』亀梨和也の迫真の演技に夢中

 今回、湊川のアクションシーンにおけるカメラワークが印象的だった。湊川の怒りが、彼女の視界を通してありありと伝わる。伏見が監禁されている間、冒頭で描かれた元伏見探偵所メンバー4人きりの時間を何度も思い出した。湊川をここまでにさせ、山崎(木村祐一)を冷静ではいられなくさせるほど、彼らにとって伏見響介の存在は大きいのだ。

 -25℃の冷凍庫のなか、牛追い棒による攻撃を受けてもなお鴫野夫妻を説得し、KSBCへとヒントを送り続けた伏見だが、水をかけられたことにより、いよいよ絶体絶命のピンチに。しかし、あえてガス爆発を起こすことでKSBCに情報を送るという伏見の命がけの作戦が成功し、ようやく監禁場所が判明する。長篠(趣里)&小牧(松村北斗)も、すっかり息ぴったりだ。「遅くなりました」。駆け付けた湊川の、いつもの言葉にグッとくる。

 鴫野夫妻と向き合い、心身ともに弱った伏見は、自分と“彼ら”との境界線を見失いかけていた。そこへ、山崎と小牧が駆け付ける。山崎は瞳いっぱいに涙をためながら、ひとりで行動した伏見へと怒りをぶつける。大切だからこそ巻き込みたくなかった伏見と、大切だからこそ巻き込まれたかった仲間たち。「俺らはお前を家族やと思ってる」。山崎の言葉に、小牧と湊川もまた、ほんの少し微笑む。

 KSBCでの最初の事件ーーテッド・バンディ模倣事件の際には、“青いコートの男”に迷わずナイフを向けた伏見。ヒリヒリとした危うさを纏い、その瞳には復讐の炎が燃え滾っていた。けれど伏見が“向こう側”へと堕ちてしまうことはないと、今ならば思える。「孤独はすばらしい」と言ってくれる人が、こうして伏見のそばにいるかぎり。

 ラストでは、一連の事件と“あの”マークの繋がりが明白になった。島原(松下奈緒)もまた、どこかで目にした記憶があるようだ。時同じくして、蠣崎(忍成修吾)が動き始める。仲間たちの協力により、警察病院からの脱走を図ったのだ。「自分の感情に正直に」ーーこれまでKSBCが関わった事件において、蠣崎をはじめとした犯人らがみな、口にしていた言葉。初めてカウンセリングを受けた際、島原もまた鳥羽(高嶋政伸)から、そう助言を受けていた。夫・信嗣(笠原秀幸)を永遠に奪った蠣崎の姿を再びその目に映した島原が、その手に強く握りしめるのは怒りか動揺か、それとも。

 次週は蠣崎らがKSBCをジャック。果たして彼らの目的とは? いよいよ物語はクライマックスへと突入する。

※高橋ひかるの「高」はハシゴダカが正式表記

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。Twitter

■放送情報
『レッドアイズ 監視捜査班』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜22:54放送
出演:⻲梨和也、松下奈緒、趣里、シシド・カフカ、松村北斗(SixTONES)、高橋ひかる、木村祐一
脚本:酒井雅秋、福田哲平、まなべゆきこ
音楽:カワイヒデヒロ
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:尾上貴洋、茂山佳則(AX-ON)
演出:水野格、長沼誠ほか
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/redeyes/
公式Twitter:@redeyes_ntv
公式Instagram:@redeyes_ntv

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