『哀愁しんでれら』田中圭のインタビュー映像公開 「小春ってジョーカーみたいなもんだなと」
2月5日より公開となる映画『哀愁しんでれら』より、田中圭のインタビュー映像が公開された。
幸せを追い求めたその女性は、なぜ社会を震撼させる凶悪事件を起こしたのか。土屋太鳳と田中が共演、新鋭監督として注目される渡部亮平による完全オリジナル脚本の本作。
児童相談所で働く小春(土屋太鳳)は、自転車屋を営む実家で父と妹と祖父と 4人暮らし。幸せでも不幸せでもない平凡な毎日を送っていた。しかしある夜、怒涛の不幸に襲われる。祖父が倒れ、車で病院に向かうも事故に遭い、父が飲酒運転で連行され、火の不始末が原因で自宅は火事になり、家業は廃業に追い込まれ、自分の同僚と彼氏の浮気を目撃……一晩ですべてを失う。そんな時に出会ったのが、8歳の娘・ヒカリを男手ひとつで育てる開業医の大悟(田中圭)。優しく、裕福な大悟は、まさに王子様のよう。彼のプロポーズを小春は受け入れ、不幸のどん底から一気に幸せの頂点へ。しかしその先には、想像もつかない日々が待っていた。
「すごい面白い脚本だと素直に思いましたし、向き合い甲斐のある役だと思いました」と語る田中は、劇中で主人公の小春が運命的な出会いを果たす開業医・泉澤大悟役を演じている。いわばシンデレラにおける「王子様」的な役回り。しかし、そんな本作の王子様には変わった一面があるらしく、「なんかもうちょっと変わり者だったり、サイコパスだったりとか、そういうところを押し出していった方が良いのかなと思って、(脚本を)読んでいたんですけど、現場に入って、監督の話とかイメージとか聞いていると『あ、多分そうじゃないんだな』って。比較的ナチュラルにやっているつもりなんですけど、まあ、変なところも確実にあるし……」と明かしている。
さらに田中は見どころについて「起きていることって、結末に向けてバッドエンドというか、どんどんどんどん悪い方向に進んでいく話なんですけど。でも実はすごい良い方向に進んでいたかもしれない話で。じゃあ、なぜ悪い方向に進んでいったんだろうってひとつひとつ考えていった時に、実は正解がないんですよね」と話す。
続けて田中は「その場その場でその人ができる最善の選択であったりとか、逆に“そうするしかなかった”っていう選択だったりとか、誰が悪いわけでもないんだけど。ただただ人生のいろんな選択の中で最善を選んできていたはずなのに、ゴールがそこに行き着いてしまっていることの人間の弱い部分や脆い部分とか、そういうのがすごい面白いと思っていて」と力説。「それこそ『ジョーカー』と一緒だなと僕思ったんで。小春ってジョーカーみたいなもんだなと」と2019年に製作されたアメリカ映画『ジョーカー』を引き合いに出し、独自の解釈を語った田中だが、最後には「ま、なんだかんだ言いましたけど好きに観てください」と観客にメッセージを送った。
■公開情報
『哀愁しんでれら』
2月5日(金)全国公開
出演:土屋太鳳、田中圭、COCO、山田杏奈、ティーチャ、安藤輪子、金澤美穂、中村靖日、正名僕蔵、銀粉蝶、石橋凌ほか
監督:渡部亮平
配給:クロックワークス
(c)2021「哀愁しんでれら」製作委員会