山田洋次、倍賞美津子、大泉洋、広瀬すずらが参加 「100人が選ぶ松竹映画」特設サイト公開

「100人が選ぶ松竹映画」特設サイト公開

 特別企画「100人が選ぶ松竹映画」が特設サイトにて公開された。

 松竹株式会社は2020年、映画製作・配給事業を開始して100年を迎えた。1920年に松竹キネマ合名社を設立し蒲田撮影所を開所して以来、100年にわたり約5,000本の名作、話題作を製作・配給し続けてきた。今年は「松竹映画100周年」の記念の年としてこれまで1年をかけて国内での特集上映、展示、海外映画祭での特集上映、TVでの特集放映など、さまざまな取り組みを行ってきたが、その締めくくりとして企画されたのが「100人が選ぶ松竹映画」だ。

 「100人が選ぶ松竹映画」では、各界で活躍する100名が「好きな松竹映画」を選び、その作品についてのコメントを寄せている。

 6月から参加しているポン・ジュノ監督や松坂桃李に加え、山田洋次、倍賞千恵子、大泉洋、広瀬すずらも参加。山田監督は小津安二郎監督の代表作『東京物語』、倍賞は自身の出演作でもある『下町の太陽』、大泉は『蒲田行進曲』、広瀬は『舟を編む』を選出している。

 そのほか、俳優陣からは、竹中直人や毎熊克哉、お笑い芸人では、上島竜兵(ダチョウ倶楽部)、昴生(ミキ)、木本武宏(TKO)、映画監督では、本広克行、山崎貴、橋口亮輔、音楽業界からは、石井竜也、堀込高樹(KIRINJI)、コトリンゴらが参加している。

山田洋次

『東京物語』

世界中の映画人が、この作品を映画史の中でのNo.1にあげることについて異論はない筈です。この作品が作られた松竹大船撮影所で修行したことを、そして小津監督の謦咳に接する機会があったことを、ぼくは心から誇りに思っています。

倍賞千恵子

『下町の太陽』

当時私が歌ったデビュー曲「下町の太陽」がヒットしたことがきっかけで映画化されたのがこの作品です。私も下町育ちなので、 町工場や路地など、住んでいた町と映画に出てくる町が似ていて、まるで近所に住んでいそうな人が出てきて、撮影がとても楽しかったのを覚えています。この作品で、私は「庶民派女優」と呼ばれるようになって、そしてこれが山田洋次監督との初めての仕事で、ここから『男はつらいよ』シリーズにつながっていったのだと思うと、自分の俳優人生を決定づけた、大切な記念すべき作品です。」(一部抜粋)

大泉洋

『蒲田行進曲』

私の好きな松竹映画は『蒲田行進曲』です。初めて見たのは、10代半ばくらいだったでしょうか。今まで見てきた映画やドラマとは役者の芝居が明らかに違う気がして、とても惹きつけられたのを覚えています。今思えば、この映画の役者の演技は映画の演技というより、つかこうへいさんの舞台の熱気をそのまま映像で再現したような演技だったのではないでしょうか。ヤスの階段落ちの後の平田満さんと風間杜夫さんの熱演がめちゃめちゃかっこよかった。スピーディーな物語の展開、心を鷲掴みにされる役者達の演技。今でも、こんな映画に出られたら良いなぁと憧れる作品です。

広瀬すず

『舟を編む』

言葉集め、それは馬締さんにとっては宝探しのようで、あのキュートさがとっても魅力的でした。言葉を落としていくような感覚で使いたくなくなる気持ちになりました。言葉を発することで時代を感じるように、私ももう少し歳を重ねたら、この映画に新たな共感が生まれ、より楽しい世界を見られるのかなと思いました。自分だけに送ってくれる言葉で、どれほど救われていくのか、これからの人生の楽しみが増えました。高揚を感じながら、モノ作りするということは、深呼吸も大切ですね。とても優しい作品でした。

■公開情報
松竹映画100周年記念特集上映「松竹映画100周年 “監督至上主義”の映画史」
11月21日(土)~12月25日(金)神保町シアター
上映スケジュール:https://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/shochiku100.html
「松竹映画100年の100選」公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/100th/

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