上白石萌音、川栄李奈、要潤、小池徹平、藤原季節ら、大河ドラマ『青天を衝け』第2弾キャスト発表

『青天を衝け』第2弾キャストに上白石萌音ら

 吉沢亮が主演を務めるNHK大河ドラマ『青天を衝け』の第2弾キャストが発表された。

 本作は、新一万円札の顔としても注目される渋沢栄一を主人公とした、大河ドラマ第60作目。幕末から明治へと、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、青天を衝くかのように高い志を持って未来を切り開いた渋沢の姿を描く。

 新たに発表されたキャストは総勢21名。はじめに徳川家として、第12代将軍・徳川家慶を吉幾三、第13代将軍・徳川家定を渡辺大知、家定の正室であり薩摩藩主島津斉彬の養女・篤君(天璋院)を上白石萌音、家定の乳母・歌橋を峯村リエが演じる。

 続いて、一橋(徳川)慶喜(草なぎ剛)の養祖母・徳信院に美村里江、慶喜の正室・美賀君には川栄李奈が抜擢された。さらに、江戸幕府の家臣たちとして、井伊直弼を岸谷五朗、阿部正弘を大谷亮平、堀田正睦を佐戸井けん太、永井尚志を中村靖日が演じる。また、幕末の世に慶喜と共に行動する福井藩主・松平慶永(春嶽)に要潤、橋本左内に小池徹平が名を連ねた。

 そのほか、栄一の故郷の人々として、千代(橋本愛)らの母・尾高やへ役で手塚理美、惇忠(田辺誠一)の妻・きせ役で手塚真生が出演。栄一に影響を与える人々として、岡部藩代官・利根吉春を酒向芳、剣術家・真田範之助を板橋駿谷、儒学者・大橋訥庵を山崎銀之丞、水戸藩士・藤田小四郎を藤原季節、水戸藩主・徳川斉昭(竹中直人)の正妻であり、慶喜の母・吉子(登美宮)を原日出子、米国海軍軍人マシュー・ペリーをモーリー・ロバートソンが演じる。

 また、本作の題字を現代美術作家の杉本博司が手掛けたことも明らかとなった。

 今回の発表にともない、主演の吉沢と、題字を担当した杉本、制作統括の菓子浩からはコメントも寄せられた。

コメント

吉沢亮(渋沢栄一役)

大先輩から同年代の方まで、世代を代表するすばらしい役者さんたち。
江戸の皆さんとはなかなか会えないかもしれませんが、
江戸で生まれる風を受けて、僕たち血洗島の若者たちも新たな風を生み出していきます。
一緒に『青天を衝け』を作っていけることが楽しみです。

杉本博司(題字)

「大事な題字」
私は現代美術の畑を耕してきましたが、最近では舞台に軸足を移しています。近年、杉本文楽と呼ばれるようになった「曾根崎心中」の近松門左衛門初版本に基づく復曲もその一つです。そこで私は近松の時代、江戸時代の舞台を、電灯のなかった時代の光を演出しました。今回その江戸時代が開けて明治になる、その新しい時代へと向かう光を意識して題字に挑みました。渋沢栄一が見たヨーロッパ、そしていち早くその文化と経済の真髄を見抜いた慧眼。まさに近代日本という青天を開くために暗雲の江戸を衝き、輝かしき万札の顔となる人物。その人にふさわしき題字を心に描き、運筆いたしました。

菓子浩(制作統括)

お待たせしました! 出演者発表第2弾です。今回も、名実ともにすばらしい俳優の方々にお集まり頂くことができました。激動の幕末をひたむきに生きる登場人物たちをどのように演じて頂けるのだろうと胸が高鳴ります。
題字を手がけ頂いたのは、国際的に活躍される現代美術作家の杉本博司さん。豪快でいて軽やか。力強く歩み続ける渋沢栄一の人生を象徴するかのようです。
クランクインから4か月。撮影は順調に進んでいます。「血洗島を舞台にした青春記」と「江戸を舞台にした政治劇」。セットも衣装も言葉も、全く変わります。この2つの世界がだんだんと絡み合っていくのは大森さんの脚本の妙です。新しい大河ドラマが生まれようとしています。どうぞご期待ください。

第2弾キャスト

吉幾三(徳川家慶役)

江戸幕府第12代将軍。実子の家定を将軍とすることに不安を覚え、英邁と名高い慶喜を後継ぎにしたいと考える。慶喜に手ずから舞を教えたり、まるで本物の親子のように慶喜をかわいがる。

渡辺大知(徳川家定役)

江戸幕府第13代将軍。他人との交流が不得手であり、乳母の歌橋にだけ心を開く。父・家慶の早逝で将軍となるが、周囲は飾り物と見ていた。そのため、期待を一身に浴びる慶喜にひそかに嫉妬心を抱く。

上白石萌音(篤君(天璋院)役)

薩摩藩主・島津斉彬の養女から、家定の正室となる。実は、家定に後継として慶喜を認めさせるという密命を背負っていた。ところが家定が早世。天璋院と名乗り、徳川の女性として生きる決心をする。

峯村リエ(歌橋役)

乳母として幼い頃から養育にあたってきたため、家定から全幅の信頼を寄せられている。慶喜を嫌っており、将軍継嗣では幼い慶福を推す。「イモ公方」と呼ばれたほど芋好きの家定と和やかに芋菓子を作ることも。

美村里江(徳信院役)

一橋家当主・徳川慶寿の正室となるも、若くして死別し「徳信院」と名乗る。慶寿の後継も亡くなり、慶喜が次いで後継となったため、わずかな年齢差で養祖母となる。ふたりは特別な信頼関係で結ばれた。

川栄李奈(美賀君役)

病にかかった慶喜の婚約者の代わりとして正室になる。一橋家の未亡人である徳信院と慶喜の恋仲を疑い、自殺未遂の騒動を起こした。つかず離れずの夫婦であるが、やがて慶喜のよき理解者となる。

岸谷五朗(井伊直弼役)

彦根藩主の14男として不遇な人生を送るが、兄の病死により藩主に就任。さらに大老となり、幕府の実権を握ったことで運命は180度転換する。「安政の大獄」を断行して、慶喜らに非情な制裁を下す。

大谷亮平(阿部正弘役)

25歳で老中となった若きエリート。ペリー来航後の国難に立ち向かうため、水戸藩主・徳川斉昭を海防参与に登用するなど手腕を発揮。開国か鎖国かに揺れる幕府の舵取りに、心労を重ねていく。

佐戸井けん太(堀田正睦役)

一度は老中を罷免された身ながら、阿部の要請で再び老中に復活。阿部の急死後は幕府の中枢を担い、開国を推し進めようとするも失敗。井伊直弼が大老となったことで、再び罷免されることになる。

中村靖日(永井尚志役)

ペリー来航後、海防掛に就任。海防参与となった徳川斉昭の過激な言動に振り回される。将軍継嗣問題では一橋派に属していたため、安政の大獄にて罷免された。やがて慶喜を補佐する立場となる。

要潤(松平慶永(春嶽)役)

「才ある美しいものを好む」という気質からか、慶喜の英邁さをいち早く見抜いてすっかり心酔。慶喜を次期将軍に押し上げるべく奔走する。安政の大獄で隠居した後、慶喜と共に京へ上り、政界に復帰する。

小池徹平(橋本左内役)

藩主の慶永に才能を見出され、藩医の立場から側近へ。将軍継嗣運動の中心となり、慶喜の側近・平岡円四郎を巻き込んで、慶喜の英邁さを伝える文書を完成させる。安政の大獄により若き命を散らす。

手塚理美(尾高やへ役)

惇忠、長七郎、千代、平九郎の兄妹を育てあげた尾高家の母。やがて惇忠たちは尊王攘夷の思想に突き進んでいく。否応なく幕末の動乱に巻き込まれていく子供たちを心配しつつも温かく見守る。

手塚真生(尾高きせ役)

惇忠の妻。各地から草もうの志士が訪れるほど、文武に精通した人格者の夫を寡黙に支える。長男の務めがあるため、家を出ることができない惇忠の歯がゆさを、言葉にはしないがひそかに感じている。

酒向芳(利根吉春役)

栄一が暮らす血洗島村を治めている岡部藩の代官。時折、中の家にやってきては横柄な態度で馳走をむさぼり、宗助や市郎右衛門に莫大な御用金や人足を求める。やがて大人になった栄一も対峙することになる。

板橋駿谷(真田範之助役)

北辰一刀流・千葉道場で腕を磨いた剣豪。各地の道場を巡っては武者修行を続けている。尾高の道場に手合わせを挑んできたことをきっかけに、栄一たちとの友情が生まれる。

山崎銀之丞(大橋訥庵役)

江戸の儒学者。「思誠塾」を開き尊王攘夷を唱え、多くの塾生に影響を与える。栄一の従兄である尾高長七郎も塾生のひとりであり、大橋の思想に傾倒。大橋の旗振りによって老中・安藤信正の暗殺計画を企てる。

藤原季節(藤田小四郎役)

水戸学の大家・藤田東湖の息子。江戸の酒場で栄一と出会い、ふがいなさをいさめられて発奮する。やがて水戸藩の過激派を率いて「天狗党」を結成し、悲劇の争乱を起こす。

原日出子(吉子(登美宮)役)

水戸藩9代藩主・徳川斉昭の正妻であり、慶喜の母。夫の斉昭は豪傑で気性が荒かったが、宮家出身の吉子を慈しみ、夫婦仲は非常に睦まじい。波瀾続きの水戸藩を見守り、内助の功を発揮する。

モーリー・ロバートソン(マシュー・ペリー役)

日本を開港させるという使命を背負い、黒船を率いて浦賀に到着。幕府に国書を手渡し、その半年後に約束通りに再来港した。煮え切らない幕府に強気の交渉で挑み、日米和親条約を締結させる。 

■放送情報
大河ドラマ『青天を衝け』
NHK総合にて、2021年放送
出演:吉沢亮、小林薫、和久井映見、村川絵梨、藤野涼子、高良健吾、成海璃子、田辺誠一、満島真之介、岡田健史、橋本愛、平泉成、朝加真由美、竹中直人、渡辺いっけい、津田寛治、草なぎ剛、堤真一、木村佳乃、平田満、玉木宏ほか
作:大森美香
制作統括:菓子浩、福岡利武
演出:黒崎博、村橋直樹、渡辺哲也、田中健二
音楽:佐藤直紀
プロデューサー:板垣麻衣子
広報プロデューサー:藤原敬久
写真提供=NHK

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