永瀬廉、『おかえりモネ』出演発表の衝撃! 正門良規、風間俊介らジャニーズ×朝ドラの関係を振り返る

いろいろ“異例”? 風間俊介

 この朝ドラについて書くのは難しい。そう、一部で“伝説”として語り継がれる2012年後期の『純と愛』だ。

 ヒロイン・純(夏菜)が祖父の遺志を継ぎ「まほうのくに」のようなホテルを作ろうと奮闘する物語……だったはずだが“不幸のてんこ盛り”ともいえる展開に驚いた視聴者は多かった。そんな中、ヒロインの相手役として登場したのが風間俊介演じる待田愛(まちだいとし)だ。

 二卵性双生児である弟の死後、他者の本心が分かる能力を身に着け人を信じられなくなっていた愛。だが、裏表のない純と出会ったことで次第に彼女に心を開き、2人は結婚。紆余曲折の末、理想のホテルを作ろうと移り住んだ宮古島で愛が脳腫瘍に冒され、昏睡状態のまま最終回を迎えるというラストが非常に衝撃的だった。

 『3年B組金八先生』(TBS系)では心に闇を抱えた兼末健次郎役を演じ高い評価を受けた風間も『純と愛』での役作りはかなり厳しかったと推察する。2000年代には生田斗真、山下智久、長谷川純とユニット、Four Topsを結成していた風間。が、CDデビューには至らず、以降は俳優、さらに最近では司会者としての活動がメインとなっている。

 ジャニーズのメンバーが朝ドラに出演する場合、これまでその多くがNHK大阪放送局制作の作品だった。これは先に挙げた正門、桐山、西畑のように関西の言葉を自然に喋れる個性が重用されたこと、そして半年にわたり、視聴者が登場人物たちの成長を見守るという朝ドラの性質に彼らがフィットしたからだろう。

 今回発表された『おかえりモネ』の永瀬廉。CDデビュー後の若手メンバーが東京のNHKで制作される朝ドラに登場するのは『私の青空』のスピンオフ(2002年)に出演したV6の三宅健以来だ。

 バラエティ番組の地方ロケでは土地の人に「はじめまして、僕、永瀬廉っていいます」と名を名乗ってから話を聞く真っすぐさと人懐っこさを併せ持った永瀬。そんな彼が漁師というニュータイプの役柄をどう演じるのか春を楽しみに待ちたい。

■上村由紀子
ドラマコラムニスト×演劇ライター。芸術系の大学を卒業後、FMラジオDJ、リポーター、TVナレーター等を経てライターに。TBS『マツコの知らない世界』(劇場の世界案内人)、『アカデミーナイトG』、テレビ東京『よじごじDays』、TBSラジオ『サキドリ!感激シアター』(舞台コメンテーター)等、メディア出演も多数。雑誌、Web媒体で俳優、クリエイターへのインタビュー取材を担当しながら、文春オンライン、産経デジタル等でエンタメ考察のコラムを連載中。ハワイ、沖縄、博多大吉が好き。Twitter:@makigami_p

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
NHK総合にて、2021年春放送
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子 
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか 

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