“世界のミフネ”をスクリーンで堪能するチャンス 「生誕100年 映画俳優 三船敏郎」が開催中
電力需要の増大のため、巨大掘削マシーンのようなものもない時代に原始的な方法でトンネルを掘り進める男たちの姿。そして、そこに襲いかかる自然の猛威。トンネルに大量の水が噴出してしまうシーンは恐怖を感じるほどですが、実際に撮影中にも事故が起きていたそうです。トンネル工員たちの演技ではない、本気の恐怖が伝わるシーンがあります。また、長回しで役者たちのアップを執拗に捉えた会話シーンの緊張感も尋常ではありません。顔のアップシーンが多い『半沢直樹』(TBS系)は“顔相撲”などと言われていましたが、“顔相撲”に参加するなら本作の石原裕次郎、三船敏郎は完全に横綱です。
現在、Amazon Prime Videoなどでも観ることは可能ですが、トンネル内の暗がりや、黒部の大自然、そして役者陣の熱演を堪能できるのはスクリーンしかありません。三船敏郎の生誕100年の今年、大きなスクリーンでその熱量を感じてほしいです。
■公開情報
「生誕100年 映画俳優 三船敏郎 Toshiro Mifune Retrospective at His Centenary」
10月2日(金)から10月22日(木)※月曜休館
国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]にて
料金:
一般:520円/高校・大学生・シニア:310円/小・中学生:100円※新型コロナウイルス感染症予防のため、 前売指定席券のみとし、 当日券は扱いません。
(障害者及び国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズを除く)
公式サイト:https://www.nfaj.go.jp/exhibition/mifune202009/