X-MEN『ニュー・ミュータンツ』も オンライン開催のサンディエゴ・コミコン、今年の注目は?

オンライン開催のSDCC、今年の注目は?

 そして! ここに来て朗報が。まず“オンラインのSDCC”についてX-MEN映画の新作『The New Mutants(原題)』のパネルが実施されることが急遽発表! この作品について書くと、それだけで1コラムになってしまうので内容は割愛しますが、20世紀フォックスがディズニー傘下になる前に作っていた異色のX-MEN映画です。公開前に20世紀フォックスがディズニーに買収されたのでディズニーからの公開となりますが、マーベルおよびMCUもディズニー傘下なので「ディズニー発の、MCUではない、マーベル映画」という不思議なポジションなのです。この作品はMCUとしてカウントされない可能性もあり、それ故単独で“オンラインのSDCC”に参加できたのかもしれません。

 このこと自体にワクワクするのですが、僕がこのニュースで嬉しかったのは、電撃的に『ニュー・ミュータンツ』のパネルがあるとアナウンスされたことです。つまり、“オンラインのSDCC”は一旦スケジュールは発表されていますが、この先サプライズでなにかあるかもということを意味しています。

 一方、DCは8月22日午前10時(日本時間8月23日午前2時)から24時間、「DCファンドーム」というオンライン・イベントを開催することが決定! ここでこれからのDC映画や、ワーナーが立ち上げる配信サービスHBO Maxでリリースされるザック・スナイダー版『ジャスティス・リーグ』などの発表を行うそうです。DCオンリーのコミコンです。DCはこれがあるから今年の“オンラインのSDCC”を見送ったようです。DCファンにとっては、夢のような24時間でしょう。

 新型コロナウイルスはエンタメ業界にも大きな(大きすぎる)影響を与えました。来年、SDCCのリアル開催が実施されることを切に望みますが、こうしたオンラインを使った試みがどこまでファンを楽しませてくれるのかというのも注目していきたいと思います。

■杉山すぴ豊(すぎやま すぴ ゆたか)
アメキャラ系ライターの肩書でアメコミ映画に関するコラム等を『スクリーン』誌、『DVD&動画配信でーた』誌、劇場パンフレット等で担当。サンディエゴ・コミコンにも毎夏参加。現地から日本のニュース・サイトへのレポートも手掛ける。東京コミコンにてスタン・リーが登壇したスパイダーマンのステージのMCもつとめた。エマ・ストーンに「あなた日本のスパイダーマンね」と言われたことが自慢。現在発売中の「アメコミ・フロント・ライン」の執筆にも参加。Twitter

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