マイルズ・テラー×エリザベス・オルセン×カラム・タナー『エタニティ』が問う恋愛の終着点

死後の世界を舞台にした異色のロマンティックコメディ『エタニティ』が、Appleスタジオ共同製作のオリジナル映画として、Apple TVにてリリースされている。北米では前もって映画館で公開され、Apple TVでも視聴数を多く稼ぎ、話題となっている。批評家、観客の評価もかなり高いタイトルである。
ここでは、本作『エタニティ』の独自性やメッセージを振り返り、複数の名作映画と比較しながら、率直な印象も含めて、この映画の中身を評論していきたい。
※本記事では、映画『エタニティ』のストーリー展開を示唆する記述があります
監督を務めた、アイルランド出身のデヴィッド・フレインは、ゾンビになった人間が回復して理性を取り戻した後に、自分の犯した残虐な罪や社会的な差別に苦しむといった、捻りのあるジャンル映画『CURED キュアード』(2017年)で注目されたクリエイターだ。今回の『エタニティ』は、年老いて亡くなり死後の世界で若い姿となった夫婦と、妻の元・夫が、三角関係を生み出してしまうという、これまたユニークな視点で展開していく恋愛映画に仕上がっている。
物語のメインの舞台となるのは、死後に行き着く中継地点「ジャンクション」。死者たちは専属のコーディネーターにサポートされながら、どこで誰と「エタニティ(永遠)」を過ごすかという決断をすることになる。マイルズ・テラーとエリザベス・オルセンが演じる、60年以上連れ添い死後若い姿となった夫婦のラリーとジョーンもまた、そこで選択を迫られる。
ラリーとジョーンは、同じ時期に亡くなったことで、ほどなくしてこのジャンクションで再会するのだが、そこには戦死してから67年間もの間、バーテンダーとして働きながらジョーンを待ち続けていた、最初の夫であるルーク(カラム・ターナー)の姿もあった。
元・夫と夫は、それぞれにジョーンとともにエタニティで暮らすことを希望し、互いに張り合う。情熱的でロマンティックなルークを選ぶか。それとも長年結婚生活を送ってきたラリーを選ぶか……。ジョーンは死後の世界の制度上、一度しか選ぶことのできない究極の選択に苦悩する。
まず面白いと感じるのは、戯画化されたユニークな死後の世界のイメージだ。死者たちが永遠の居場所として選ぶ「エタニティ」には、「アルプスの世界」、「アイルランドの田園の世界」、「カウボーイの世界」、「アイスクリームの世界」など、それぞれに特徴がある。人気ある「ビーチの世界」はキャパシティが足りないために239もあり、ある意味ネットゲームのサーバーのような構造になっている。
そのどこに行くか、選択をする場所であるジャンクションは、まるで催し物会場のようである。それぞれのエタニティを運営する死後の世界の企業は、この会場にブースを構えて利点をアピールしている。このきわめて世俗的な死後の世界のイメージは、大量消費社会や資本主義的なコマーシャリズムの風刺ともなっていて、むしろそのシステムにどっぷり浸かっているわれわれには親しみすら感じさせるものがある。























